第2話 そっちの意味じゃないわ!

「雷君は、生徒会に立候補してくれててるね。

確か、議長で」


「はい」

 俺と、叔父さんが同時に言った。


「生徒会長と、副会長が、君のペースに疲れ切っているという報告が来てね・・・」


「え?憑かれてる?


何にですか?」


「そっちの意味じゃないわ!」


 三者面談でも、天然発言がkでてくるのか・・・。


「君は、高校に行く気あるんですか?」


「はい、大学に行きたいです」


「答え方、間違えてる!?」


「後ね、忘れ物が多くてね、制服をよく忘れていたね」


「それ、忘れようのない物!?」


「そんなんで、高校に行けるの?」


「親孝行できます」


「進路の話を聞かれているんだ!


わかっているのか!?」


「このままだと、不良高校に進学することになるんだが、それでいいの?」


「不漁高校?

漁師じゃない学校のことですか?

行きたいです」


「底辺高校に行くことになるって、話をされているんだ!」


「雷君は、これからどうしていきたいとかっていうのは、あるのかい?」


「これから・・・・」


 叔父さんは、考え込んでいた。


「できることなら、過去に戻りたいです」


「未来のことを聞かれてるんんだ!」


「人間関係の話になるんだが、生徒会長と、副会長が君に気を使いすぎてしまうみたいで」


「気を使う?

気を放てるということですか?」


「一般人に、そんなことができるか!?」


「君は、議長に向いていないという話も出ていたんだ


「僕は、議長を剥けません。

皮むき器を、持ってきてませんから」


「そっちじゃねえ!?」


 何で、先生が何か言うたびに、ボケをかましてくるんだ?


「それと、一部の生徒が、君は非常に面白いという話もあった」


「面白いですか?

堅苦しい話しか、してませんが」


「君の天然が、そうしているんだ」


「体育の授業だけど、短距離走を1秒、中距離層を2秒、長距離走を3秒で走りきって、陸上部も驚いていたよ」


「もはや、人間でもない」


「ということは、俺はサッカー部で足が鍛えられたということですね?」


「サッカー部やっていても、そんなふうにはならん」


 叔父さんは、サッカー部には所属しているけど、早く走れるようになったのは、多分、ハーフオーガの血のせいだと思う。

 これだと、周囲に人間ではないことをばらしているようなものだ。


「サッカー部の顧問の先生から、君はボールを、ゴールと違う方向に飛ばすという報告もあってね」


「サッカー部に入った意味すらない!」


「雷君は、陸上部の方が合っているんじゃないかって、話もでていたんだ」


「僕は、陸で生活しています」


「ただ、ひたすら走る方がいいって、言われてるんだ!」

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