第3話 重み
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「うぅ・・・」
胸元を圧迫する暑苦しい重み。
ベッドの中で私は身動きできないで、うなされていた。
ようやく、薄目を開けると。
目の前に充血した女の両目が。
(ひっ・・・)
声も出せずに私は顔を引きつらせる。
(にくい・・・)
心の中に問いかける声。
(にくい・・・)
髪は乱れ、想像を絶する苦しみの表情。
窓が、ガタガタと鳴りだした。
ベッドも揺れ、部屋全体が何か得体の知れない動きを始める。
(死ぬ・・・)
脳裏に恐怖がうずまく。
(にくい・・・)
女の細い指が私の喉を締め付ける。
(く、苦しい・・・)
声が出ない。
(にくい・・・)
更に食い込む力が私の意識を奪っていく。
(にくい・・・)
闇の中、声だけが響いていた。
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