第36話

 「映画を見に行こう!!」


「映画ですか?」


「見に行きたいです。」


「・・・もしかして」


「そう、双子魔法少女ーー!!」


  と言うことで、俺達は映画を見に来た。


 実は前にアニメは放送終了したのたが、時間をかけて映画が制作されていた。


 「そういえばこれ前にコスプレしてたやつだよね。」

真川さんが氷川さんに質問する。


 「そうだよ。私もこのアニメ凄く好きだったんだ。」


「未来様、気を使って、良いところありますね」


「えっ俺が普通に見たいからだよ。」


「確かにご主人様、全力で服以外のことも褒めてましたからね」

なんか怖い声色だな。


 「とりあえず、みんなで見ようか」


ーーーーーーーー


 「ご主人様、どんまいです。」


「そんな時もありますよ。」


幼馴染と真川さんが慰めてくれる。


俺は失敗したのだ。一斉に映画館に入ってしまった為、特典が被ってしまった。


 「・・・」

ただ氷川さんが一番に狙ってたやつだったのでそれは良かった。


 ただコレクターとしてはやっぱり4つ揃えたかった。


 

ーーーーーーーー 

 映画は最高だった。

 二人もハマってたし

 もう一つは氷川さんが泣くほど感動していた。


 まだ自分の知らないところがあるんだな。


 「主人様」


「・・・!」

俺は急に言われてビックリする。


 「今日は連れてきてくれてありがとうございます」


「いや、俺も見たかったし、今はみんなで見ないとだから、そこまで畏まらないで」


「いえ、私の願いの一つが叶いました。ありがとうございます」


俺もここまで感謝されたんだから素直に受け取ろう。

「それは良かったね。」


「今日のこれは、みんなで初めてのお揃いで貰った物として、大切にとっておきます。」


氷川さんは普段こんなこと言わないのに、本当に今日の映画の感動が残っているんだな。


 「確かにそう考えると、被って良かったな」


「・・・はい!!」

俺は奴隷生活で氷川さんの笑顔を初めて見た。

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