5日目(マッサージ)
彼女の名はラフィ。
今日の公務はひたすら書類とにらめっこだった。
稟議書、陳情書、ファンレター。
王女兼領主であるラフィに届く書類は無限にある。
「ふぅ。さすがに少し肩が凝りましたね」
「――ではお揉みしましょうか?」
ワキワキ。
「あなたは……」
「どうも、僕です」
そう言って、男はこれ見よがしに指をクネらせながらニコリとほほ笑んだ。
「揉むと言いましたが、マッサージの心得でもあるのですか?」
「ありません」
「……もしや、マッサージにかこつけて変態行為を働く気だったわけじゃないでしょうね?」
「今なら淫紋のオプションも付けます」
「結構です。お引き取りを」
「そうですか。しからば」
シュバッ。
「…………い、淫紋///」
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