第12話 薬師

アンさんの家の向かいの民家。


いや、民家と言うかお店だな。


看板もしっかりある。家の周りは花が飾られおしゃれな様相である。


お店のようだしそのまま中に入ってみよう。


ドアを開けて中に入ってみる。


ドアがカランカランと入店を知らせる鐘が鳴る。


「いらっしゃい、おや?初めての子だね」


「旅人をしてます、ソータといいます。

アンさんから何か困りごとがあると言って伺ったのですが」


「それは助かるね、最近腰を痛めてしまって薬草採取にいけなくてねぇ。

それに森にゴブリンが出ているらしく」


「ゴブリンに関してはアンさんからの依頼で倒しましたよ」


「そうなのかい?ならしばらくしたらアンも採取してきてくれるだろう。

薬草を10本ほど集めてきてくれるかい?」


ほうほう、薬草か。


いや、僕って鑑定スキルないからわからないよな。


「薬草の区別ってどうしたらできますか?」


「ほう、お前さん。鑑定がないのかい。

なら、この眼鏡を渡しておこうかね」


そういって、黒縁メガネを僕に渡してきた。


僕は、受け取った。


そして、それを掛けることにした。


「それは、鑑定 眼鏡スペクタクルという眼鏡でね。

まあ、簡易的な鑑定ができる物だ。

お古だからね、どれほど使えるかわからないが貰っておくれ」


「え、いただけるんですか?」


「アンの頼みで行った森で随分と多くのゴブリンを倒してくれたようだからお礼さね」


「ありがとうございます、大切に使います。

では、いってきます」


「頼んだよ」


僕は、ナムラさんのお店を後にした。


『Log』

クエスト『薬師のお使い』が更新されました。


称号『ゴブリンキラー』の効果により、『鑑定 眼鏡スペクタクル』が贈与されました。


初心者村の住民との友好度が、50%を超えました。

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