積る苦痛
体にまとわりつく苦痛は、手を出せない時には楽しそうに踊り、手を出せるときには昔から友達だったかのように接してくる。
狡猾な奴だ。
その策にかかり、気づいた時には数多の苦痛が体を覆い尽くしていたことも少なくはない。
苦痛は、感性を奪ってゆく。
それ故に苦痛。
苦痛とは精神を守る鎧だった。
だからこそ、他の刺激からも遮断してしまう。
私を壊し、悪しき方へと変化させるもの。
それこそが苦痛。
それを引きはがすために、走り続けなければならないのだ。
振り切ってもなお。
その苦痛を受け入れてしまえば、完全に一体となり、永遠にはがす事ができないと思ったから。
その苦痛は拒絶による苦痛なのか、変化による苦痛なのか、それはわからない。
ただ、その存在自体が苦痛ではないのは確かだ。
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