第13話その瞬間に

転がり続ける蠟燭がある


世界中の何処ででも転がり続ける蝋燭を


誰もが追い掛け続けている


苦悶の表情を浮かべている


楽しそうな表情を浮かべている命


楽しそうな表情を浮かべている命


それぞれの命が必死になり蝋燭を追い掛けている


蝋燭の長さはそれぞれ違う


理解している命 理解していない命


様々だ


蝋燭は太陽の熱さで徐々に溶けていく


それぞれの命は届くか届かないか解らずに


下り坂の道を走り続けている


そこでは様々な欲が見て取れる


愚かさや残虐さその他


蝋燭に辿り着いた時どうなるかは知らない


あの世に行くのか


永遠を手に入れる事ができるのか


その瞬間何が起きるのかなど解らないけれど


溶けていくまで走りいく命かもしれない


素晴らしき命それぞれが

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