さくら

くまいぬ

エピローグ

 この景色を見たのは、いつ頃だっただろう。

 君は、桜の花びらが舞い散るこの通学路で、その長い髪を風になびかせながら、俺を見つめていた。

 その様子は、それはとても綺麗で。

 俺は何も考えられずに、君をずっと見つめ返していた。

 この時間は、永遠に続くんじゃないかと、そう思った。

 「また、会えた」

 でも、そうじゃなかった。

 俺は、ただ嬉しかった。

 

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