【上宮ちさと視点】私と彼

「で?君はどうしたいの?」


「俺は・・・」


どうしよう・・・ここから逃げたくなってきた。なんか空気重いしなんか聞いちゃいけない物を聞いている気がする。気配を消してここから出よう。


「・・・?」


「どうしたの?キョロキョロして」


「なんか気配を感じて」


危なかった・・・!やっぱり匍匐前進だよね!匍匐前進最高!だけどちょっとスカートの中見えそうで怖いな・・・


ーーーーー


私は急いで荷物を鞄に入れて下駄箱まで来た。ロッカーから靴を出して静かにそっと置きそれを履く。いつもしていることなのになぜか緊張していた、さっきからずっと落ち着かない。


そして私は正門を出て昇降口から見えないところで足を止めた、止まった。正門で座れそうなところを探してそこに座る、そんなことでも膝は少しだけ震えている。


スマホを取り出して今の時刻を確認し、『彼』のことを待つ。


その後はスマホを取り出し時刻を確認してしまってまた取り出すことを繰り返している。道を行く人はそんな私のことを気にせずに友達と話したりスマホを見ていたりしていた。


時間が経つのが遅く感じた、まだ『彼』はこないのか?それとも帰ったのか?そんな不安と疑問が私の頭の中を回っている。


「はあ・・・はあ・・・」


そんな息を切らした『彼』の声が聞こえた。


「見つけた・・・上宮さん・・・!」


彼に助けてもらった日を思い出した。必死に誰かを助けたい、そんな思いが彼のした行動から感じ取れた。


「・・・澤本くん」


「・・・帰ろう、上宮さん」


そう彼は言って私の前を歩き始めた。その後ろをついていく。


「・・・」


今日はなんの話題も浮かんでこなかった。いつもならいっぱい話して楽しく帰っていたのに・・・今日に限ってなんででてこないんだろう?


「上宮さん」


「・・・どうしたの?」


彼はいつもの声よりもはっきりと聞こえるくらいの声量で私の名前を呼ぶ。


「好きな人っている?」


「どうしたの急に?」


「俺は知りたいんだ」


私の好きな人は・・・


私は人差し指を彼の方へと向けて


「あなた」


そう口にする。私は君がいいの、君じゃなきゃ駄目なの。


「ねえ澤本くん、私もあなたの好きなひとを知りたいの。おしえて?」


澤本くんは私の言葉を聞くと歩くのをやめてこちらの方に体を向けて息を吸う。


「俺は上宮さん・・・ちさとさんが好きだ」


彼は私の手を優しく包み込む


ーーーーー


「ふーん?それで?」


「でまあ付き合うことになったよ」


「良かったね、澤本くんは苦労してないかな?」


「なんで私がメンヘラみたいになってんの?」


「実際にメンヘラっぽいじゃん」


でもメンヘラの特徴って自己肯定感が低くて劣等感が強いらしい。私に一つも当てはまってない気がする。


「メールはどのくらいしてるの?」


「1分に一回はしてる」


「・・・重いね」


「重くない」


だってさー?澤本くんが心配なんだもん!可愛い女の子とかが魅了してきたらさ?そっちに行っちゃったらと思うとメールしないと不安に!!


「でも澤本くんは浮気はしないと思うよ」


「なんで?」


「澤本くんはこんなにいい彼女がいるし、まず性格があれだから浮気する確率は極めて低いよ?前にちさとから澤本くんを取ろうとしてた女の子いたけどちさとのエピソードを長々と話してて相手引かせてたくらいだから」


「それなら良かった」


「安心して?それに私もいるからさ?」


「彼に告白した人が何言ってんだか・・・そういえばそのあと沖川どうしたの?」


「別に〜?私まず澤本くんのこと好きじゃないし〜?澤本くんがちさとのことが好きなのを自覚してほしいからやっただけですぅ〜!」


「・・・ありがとね」


「いやいや〜って来たよ」


そう沖川は言って私は彼の方に視線を向けた。


あ と が き


作者です。今回で最終回でしたがいかがでしたか?澤本パートと上宮さんパートの最後を少しだけ変えてみましたが変でしたかねぇ?澤本の方は隠れてるのがバレてその後告白で、上宮さんの方は澤本が上宮さんを追いかけてその後告白って流れにしました。これも計算のうちです。計算どおり完璧〜


・・・まあただ面白くしようとしたら変わってしまっただけなんですけどね。後付です、はい。


小説は作者がその時に思い浮かんだ物を書いているので結構あとになるとよくつまづきます。今回もそうでした。いや〜頑張ったな。ちゃんと最終回までかけてよかった〜!前のやつは長く書こうとして全然浮かばなくて断念しましたよ〜あはは〜!


・・・はあ


さて、話は変わりますが一応次のやつも今書いていますのでもう少々お待ち下さい!次もラブコメです。ていうかこれから書くもの全部ラブコメになると思います。なぜかって?異世界ファンタジーになると魔法とかの概念も増えてくるのでかなり大変になるし、ホラーはまず苦手なので論外、SFもよくわかりませんし、ミステリーも謎解きとかそういうの考えるの苦手なので・・・まあそんなこんなで私の脳の中にはラブコメしかありません。ラブコメ人間です、ラブコメ中毒者だ、イエイ


・・・はい、えーっと


まあ、今回の作品は頑張りました、次もがんばります(小学生)


最後によかったら応援や☆もよろしくお願いします。あとがきがこんなに長くなってしまったので申し訳ないです・・・ではまた次の作品で!


作者


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隣の聖女様は俺のことをちら見してくるが俺はなにかしてしまったのだろうか? 御霊 @Alps2324

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