Lost lost

みなみくん

Lost lost

ショートショート


lost lost



なんの意味もない


冷たい手の先


絡めあった程度で温度は伝わらない


額を合わせて


彷徨う視線を


真っ直ぐ突き合わせても


映る瞳は


ただの視覚認識



爛れた深夜午前2時


息遣いが艶めかしいR指定に



ちょっぴだけ何処かで思ってた


この感情に色がつくのかと


名がつくのかと


めくるめくもなく


予定調和みたいに


確かめるように、触れる唇


冷たく、胸の奥まで凍ってしまいそう


零になったって


何も変わらない


誰かあたしに色をつけてよ


温度を頂戴



さようならの言葉は


呆れるくらいに繰り返した



二度とないまたねはほんの笑みも零れず



独りきりの無感情


煙草が少しほろ苦く


あたしもこの煙と一緒に


ふっと消えれることが出来たなら


祈りに似た願いは


誰が聞くでもなく



あたしは



知らない、理解できない


どれだけ重ねても


独りぼっちね


その感情はどんな気分かしら


何処までも冷たくなるココロ

失ったのはなに

いつだろう

1度たりとも滲まぬキャンパスに

誰かいつか色を添えてくれるかしら

彩りをくれるのかしら






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Lost lost みなみくん @minamikun

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る