異世界転移したら、異世界ならではの仕事に就くことになりなした~転生者窓口で楽しく働く、元女子高校生の話~
猫原未瑚
第1話 転移
「ふわぁぁ…」
私は
勉強も運動も得意でも苦手でもなく…身長も体重も平均位で…
つまりは筋金入りの平均人間というわけだ。
あ、少し噓をついた。英語は得意で、今準1級を持っている。
今は高校の帰り道。
「ん?」
薄暗い道にぼんやりと模様が浮かんでいる。
近づいてよく見る。
「魔法陣?何のためだろう…?」
靴の爪先が魔法陣に触れた。
目の前が歪んでいく。
「わっ⁉えっ⁉何~っ⁉」
視界が開けると、知らない世界にいた。
「もしかして…異世界転移ってやつ?」
きっとあの魔法陣が転移用だったのだろう。
…わ⁉…
いきなり脳みそがめちゃめちゃになる感じがして、誰かの記憶が入ってきた。
…あ、そういえばこの体私のじゃない。身長が少し高いし。
この体の持ち主の記憶なのかな?…
めちゃめちゃタイムが終わった。
…記憶を探ってみよう。えーっと、ルイディーナ・マイタウルス21歳…大人じゃん…母はリュディーナ・ディードディア、父はマイタウルス・レクタングラウス…恐竜みたい…職業は20~25歳の間で決めるようで、ルイディーナはまだ決まっていない。あ、身分は平民ね…通称があるみたいだね。ディーナって呼ばれているんだ。
下の名前が姓なのかな?父親の名前みたいだね。友人はディカルス(ディカ)・メイティ―ド…女の子の20歳、アルペンハルツ(ハルツィ)・ディデーディウス男の子22歳、アウレーア・アレメティウス(アウレ)女の子21歳だね。
恋人はいないんだ…
いろんな人の家や主要施設などの場所を覚えると、特に日課も無いようなので家に戻った。
「ただいま。」
「お帰り~。」
リュディーナさんは温厚でいい人そうだ。
マイタウルスさんは多分仕事に行っている。ちなみにこの世界だと結婚したらほとんどの女の人が仕事を辞めるらしい。
「ちょうどお昼ね。ご飯食べる?」
「う、うん。」
「分かったわ。呼ぶまで好きな事してて良いからね。」
「分かった。」
先ず自室の鏡の前に立つ。
髪は緩くウェーブの掛かった肩までの金髪だ。
眼はオレンジ色で、二重。
「この髪型変えようかな?」
どうやら髪ゴムやピンは無いようで、紐で髪を結んでいるようだ。
ルイディーナはポニーテールにしているが、髪にボリュームがありそうなのでおろした方が可愛い気がする。
…ハーフアップにしようかな?…
いつかハーフアップにした時の手順で髪を結ぶ。
毛量が多くてやり難かったが、前髪がすっきりした。
…この世界、皆ほとんどポニーテールかツインテールなんだ。まあ紐だとそれくらいしか思いつかないのかも…
「ルイディーナ!ご飯できたわよ。」
「あ、はーい!今行くね。」
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