第3話 冒険者登録
あれから1月、私はくれない部長と冒険者としての訓練を積み重ねていた。
「よし、訓練は今日で終わりだ。明日冒険者ギルドで登録をしよう。」
と言うとその日の部活は終わった。
「冒険者登録?やっぱり異世界の人に会うのね。どんな人たちなのかしらその前に言葉が通じないといけないから・・・言語取得3と。」
と言いながら明日の部活にウキウキしながら部活を終えた私。
次の日は、土曜日土日は朝から長い時間冒険者としての活動ができる日だ。
部長と共に山小屋風の小屋を出てから森を抜けるために部長の転移魔法で一気に街に移動するようだ。
「少しばかり目がまわるがすぐになれるさ。さあ行くぞ。」
と言う言葉で目の前が切り替わる、軽い酩酊状態から周囲の警戒を始めた私。
森の外周部にいるようだ、すぐに森の外に出ると遠くに城塞都市が見えた。
「あれが目的の街、ゴールドロックという街だ。いろんな種族がいるがあまりキョロキョロするなよ。」
と注意されながら私たちは街を目指して歩き出した。
3時間ほどかけて大きな門のそばに辿り着いた私たち、門番に部長が話しかける
「今日は新人を連れている、冒険者に登録するんだ通って良いか?」
話しかけられた門番は私を見ながら
「良いぞ、ようこそゴールドロックに。」
と笑顔で道を開いてくれた。
街の中に入ると、注意されたことを忘れてしまうほどの風景と人々が行き交っていた。
「ケモ耳だ、鱗のある人もいる。外国の市場みたいだ。」
と思いながら部長の後をついて歩くこと30分ほど、通りの正面に大きな建物が見えてきた。
「ここが冒険者ギルドだ、中に入るぞ。」
と言われた頷きながら扉の中に。
少しムッとする空気、汗とちの匂いが混じったような澱んだ空気が、私たちの開けた扉からの空気の流れで少し緩和される。
部長が正面のカウンターに向かうのを追って行くと、受付嬢のような格好の綺麗な女性が笑顔で声をかける。
「久しぶりですね、クレナイさん。後ろの方は・・新人さんですか?」
と問われ部長が
「久しぶりです、この子は僕の後輩でメグミと言います。今日は冒険者登録をお願いします。」
と答えると私を前に出す。
「こ、こんにちわ。メグミですよろしくお願いします。」
と言うとニコリと笑顔の女性は
「緊張しなくて大丈夫よ、これに必要事項を書いて手をここにおいてね。」
と紙とペンそれと水晶玉のようなものをカウンターに置いたのだった。
必要事項を埋めて紙を出しながら水晶玉に手を乗せると、水晶が眩しく光る。
周りの人たちも興味深そうに様子を見始める、私は少し恥ずかしく思いながら受付の女性に顔を向けると。
女性は少し驚いた顔をしたがすぐに元に戻り、
「流石クレナイさんの後輩ね、すぐにカードを作るから適当に時間を潰しておいてね。」
と言うと席を立った。
私は部長とギルド内を見ながら時間を潰す。
「これが依頼ですか?あれ!あのクマ結構危険度が高そうですよ。私たちの力はここでは何処くらいなんですか?」
と疑問を口にすると、部長は
「冒険者はFから始まってE、D、C、B、Aと上がるんだがほとんどの人は、C辺りで頭打ちでb以上になれるのはほんの一握りの人だけだ。僕らはそのルールから外れているから今の君でbランク程度かな。」
と言われた。
「ほとんどの人が到達できないBランクに一月でたどり着いた・・・確かにこの世界のルールを無視してるね。それで部長はランクなんです?」
「僕は当然、SSSだよ。この国で唯一のね。」
と当然のように答える部長。
その後依頼を幾つか取ると受付に呼ばれて再度向かい
「はいこれが貴方の冒険者カードです、無くさないでね。」
と渡された、部長が
「彼女が狩りをした魔物を売りたい。」
と言うと買取カウンターを支持されて、そこに移動して再度部長が
「物が大量にある、裏でいいかい?」
と言えば職員が裏まで案内してくれた。
「ここに半分ほど魔物を出しなさい。」
と部長に言われブレスレットの収納から私の倒した魔物を倉庫のような場所に取り出し始める。
「これはクレナイ殿が倒した物ではなくこの子が倒した魔物かい?」
と尋ねる職員に部長が
「この子将来有望なんですよ。」
と軽く答える。
倉庫が半分ほど埋まるほどの魔物を出した私たちは、札を渡されて明日もう一度ここに来ることになった。
「登録は済んだ、あとはこの街を散策してお土産でも買おうか?」
と言う部長に頷く私は、異世界の街でショッピングを楽しんだ。
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