今冬ゴーストライターデビューします
〈これは何もできなかった僕の後悔と反省の日記だ〉
そんな書き出しで、空白だった僕の日記は始まる。その後は約一ヶ月に渡る
読み終えた者は、目の前の僕に向かって静かに告げる。
「これ、夏休み最終日にやったな? 課題サボっていただろ」
先生は鋭い。僕は後期のスタートダッシュに
*
後期も終盤のある日。突然、僕は勇者になった。魔物を倒しては町民を救い、僕が魔王に勝利すると世界は平和になった。
「忙しい冬休みでしたよ」
「君の長期休みはいつも壮大だな。先生はもう君の作品のファンだよ。でもな、これは絵日記の課題だ」
苦笑いを浮かべた先生は、それでも僕に花丸をくれた。
今回はサボっていないから、僕だって堂々とできる。
「ちなみに原作者はお父さんで、挿絵はお母さん、代筆者が僕です」
「……家族の絆が強いね。できれば先生の感動を返してくれ」
僕は先生から課題の再提出を命じられた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます