4#9
「催眠アプリ……ですか……?」
言いたいことを言いたい放題言って、バカップルのメンタルをボッコボコにして、スッキリしました。
その後、どうしてこんな事になってしまったのかというのを2人に聞きます。まぁ、猛る青春の性欲が暴走したとこそんなとこだろうと思いますけど。セックス気持ちよすぎて2人でどハマりしたとかでしょう。忌々しい。
しかし、腑に落ちない点もあるにはあります。僕が部屋に突撃した時の2人の様子です。ガッツリと繋がってた2人ではあるのですが、その様子が異常でした。
目は虚ろ、心ここに在らず、作業感の強い腰振り……快楽を得るためでなく、繁殖行為そのモノを目的としていたような……。
まるで何者かに人間が飼育養殖されている……なんて考えが少し頭を過りました。
ただ単純にセックスのしすぎ……ーー白井さんは下品で豚のようなオホ声出しすぎて気が触れ、久保くんは快楽で蕩けた脳みそをチンポから全部出しきった結果、頭がおかしくなっていたのかと思いました。
どうやらそれもあるようですが、他にも訳あり。
それが『催眠アプリ』と。
「つまりなんですか。催眠アプリなんてエロ漫画御用達のファンタジーアイテムを手に入れた久保くんが、性欲を抑えきれずにそれを白井さんに使用して、自分の思うように操り、性欲の捌け口にしていたわけですか?最低ですね、久保くん。まさかそんなクソ外道だとは思ってもいませんでしたよ。普段の温厚な貴方は被り物だったわけですね。見損ないました。これは100年の恋も覚めます。二度と僕に近寄らないで貰ってもいいですか?」
催眠アプリで操ったのは白井さん。どうせなら僕に使えばよかったものを……。まっ、結局はおっぱいですか。どうせ久保くんも白井さんのあの下品でダラしないデカパイの誘惑に負けたんでしょうね。ええ、僕は無いですよ。おっぱい。ツルペタスッテントンですよ。脅威のAカップですとも。ケッ!
「まって佐藤さん……!そ、そういうわけじゃないんだ!」
「辞めてください。近寄らないでください。そうやって僕にも催眠アプリを使う気ですか?白井さんだけでは飽き足らず、僕にもその欲望をぶち込もうというのですか?ケツを横に並べて2人同時に楽しんでやるゼ!とか考えているのでしょう?久保くんは催眠アプリを手に入れて人が変わってしまったようですね。あの優しかった久保くんは何処に行ってしまったのでしょうか」
「ケツ並べ……!いやそんなこと考えてないです!」
「さっくん……!?ママ以外の女の子に手を出そうとしてるんですか!?ママそんなこと許しませんよッ!」
「まってママ!そんなこと考えてないからね!?」
んー…………?
「ま、ママ……?」
「あっ……!スゥー……」
変な息を吐く久保くん。
何か今、聞き捨てならない単語を聞いた気がします。
「なんですかママって?」
「ママですっ!ママはさっくんのママなんです!」
何言ってるんですか、この淫乱聖女は。僕、ブタの言葉は理解出来ないんですけど。
「……久保くん?」
「つ、つまりはそういうことだったのさッ……!催眠アプリを使って聖歌ちゃんはママになったんだ!」
「説明放棄しないでください。苦しすぎますよ」
「ぐぉ……そうなんだけど……この話、だいたい合ってて……」
「つまりはオギャってバブりたい変態趣味を持っていた久保くんは「あのデカパイは俺のママ」と勘違いし、催眠アプリの力で白井さんにオギャバブ赤ちゃんプレイを強要したということですね。ここまでの異常性癖を持っているとは流石に予想できませんでした。キッショっ」
と言いつつも久保くんと赤ちゃんプレイは体験済みの僕(夢の中)。目覚めた後に流石にこれはキツイなとおもっていたのですが、久保くんはそういう性癖の持ち主だったとは。僕なら催眠アプリを使わずとも、土下座で額を地面に擦り付けて泣きながら懇願されたら、してあげないこともなかったと言うのに。やはりおっぱいか。僕の胸板と大差ない貧相な胸ではオギャれないということなのか。おのれ。
「違うんだ……そうじゃ、そうじゃなくて……」
「さっくんはママを求めていたんです!だからママがママになってさっくんを甘やかしてあげるって決めたんです!ママですから!」
「白井さん意味わからないので黙ってなさい」
「……しゅんっ」
「冗談はさておき。催眠アプリ?そんな馬鹿なものが現実に存在しているわけないでしょう。何をどうしたらそんなことになるのかわからないのですが。やはりセックスのしすぎで頭がイカれているのでは?しっかりと現実を見てください。実際はただ久保くんが白井さんを襲い、快楽漬けにして性奴隷にしてるだけでしょう。それで白井さんは快楽に抗えずに久保くんの望むままオギャリバブバブプレイを強要されていたが、自分もそれを楽しむようになってきたといった感じでは無いんですか?どうなんですか?」
「違うんだって佐藤さん……本当に催眠アプリがあって……でも俺が使って聖歌ちゃんに無理強いしてるとかでもなくて……えっと、その、だからいろいろとあって……」
「ほう。あるんですか催眠アプリ。本物が?本当ですか?何処です?」
「……これなんだけど」
そうして僕は久保くんからスマホを渡されました。
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