ビアンカ先生の使い魔~第5の“鍵”~

ポピヨン村田

プロローグ

 賢いビアンカ、美しい娘。わたくしの宝物。

 きっと、誰よりも素晴らしい魔法使いになるわ。

 お母様にはね、無理だったの。

 でもね、あなたのお母様になれて、私は本当に幸せよ。

 幸せだったの……。



 月夜の晩。

 幸福の終焉を夢の中で追体験していたビアンカは、自身の頬に伝う涙に気づいていなかった。

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