未来から来た彼女

第27話 彼女は嘘つきだ！

「ねえねえ、あの髪の毛が長く、三年二組の委員長、学校内で男子の人気超高い子って知っている？」

「あ、知っているよ、確かに曹さんだよね！うちのクラスにも彼女を片思いしている男子がいるよ！」

「彼女でさ、外見は結構冷たくで、告白した男子と曖昧な関係を持つ緑茶女らしいよ！」※１

「そういう話しなら、私も聞いたことがある。お金持ちの二世の彼氏がいるそうですよね？ この前、車で学校に迎えに行ったら、浮気現場に出会ったらしいよ（笑）」

「え？まじで？高三の男子数人から、先日の夜自習をサボって、学校の壁を越したらしいよ！まったく学生に見えなく結構セクシーな格好でさ、壁を乗り越えた際に、男たちにパンツも見せたらしいよ！」

「うわー、本当に見えない。普段は誰よりもギュッと体を包み込んでいるのに、まさかこんな一面があるとは思わなかった、写真ある？」

「男子たちはそう言ったけど、さすがに見る勇気がないわ！」

「いつも氷山みたいに冷たそうに見えるけど、裏ではこんな人とは、マジで印象悪いわ！……」

...

...

最近、キャンパスではいつも自分に関する悪いニュースが流れていました。

しかし、心優しい少女はその話しを腑に落とさず、相変わらず勉強に夢中となり、このような話しは、以前賀天然（ガテンネン）の時と同じように、時が経てば消えるものと思っていた。

「曹さん、僕の彼女になってくれませんか？」

曹愛青（ソウアオイ）はその意地悪を思い出し、少し気が散っているときに、急に似たような話はどこかで聞いたようだった。

「曹さん？曹愛青（ソウアオイ）さん？」

「ハア？ あ、ごめんね。今は勉強に集中した方がいいし、私は……今はその予定がなくてごめん」

昼休みのキャンパスのグラウンド片隅で、彼女は丁寧に告白物を断り、反対側で一度しか会ったことのない少年は悔しそうに頭を下げて芝を蹴った。

まだ他人を断るのが苦手な彼女なので、いつもできるだけ優しい口調で断っている。

「あのう、知り合った時間は本当に短すぎます、しかも私は……」

「しかも、俺の名前も知らないでしょ？」

少年は頭を上げて声を発し、曹愛青（ソウアオイ）の話しを遮った。

彼女の表情は凍りつき、先程気が散ってそれを聞いていなかったのか、それとも向かいの少年は本当に緊張して言うのを忘れていたのか、要するに、確かに彼の名前を知らなかった。

「ごめんなさい…」と曹愛青（ソウアオイ）は無意識のうちにそう言った。

状況がどうであれ、相手が告白する勇気を持っていたので、自分も心から謝れば、別に真実を突き止める必要はないと思った。

それを聞いた少年は悔しそうな微笑みし、何も言わなかった。

曹愛青（ソウアオイ）は彼を見て、大丈夫だと確認した後、ゆっくりと後ずさりし、こういう時には何も言う必要はない、この少年はしばらく一人になる必要と思っていった。

彼女は静かに振り返りこの場を去っていった。ところで、少女が去った後、グラウンドのどこかにかすかな笑い声が聞こえた。

「誰だ？」

断られた少年が音源の方向に向かって叫んだところで、数人の少女が爆笑し、近づくほどに笑い声がこぼれ落ちた。

「まあ、言わせてもらうと、この世界でまだ予備の男が一人増えたね」

先頭の少女は腰を抜かずに意地悪そうに笑った。

少年の顔は怒りに満ちていたが、心の中では完全に屈辱と恥辱を感じていた。

「何に？まだわかってないの？」

少女がからかうように笑うと、少年は眉をひそめた。

「夏帆（かほ）さん、何をいいたいの？」

夏帆（かほ）という名前の女の子は吊れ目のせいで、笑っているときはまだ大丈夫ですが、笑っていないときは人に意地悪な感じを与える。

「先輩、断った後に慰めてくれる人のことを本当に信じますか？」

「確かに…お互いのことをよく知らなかったし…俺の片思いだけだし…」

しかし、夏帆（かほ）は彼に状況を受け止める時間を与えませんでした。

「本当にバカだなぁ！彼女は君をヒモ男にさせただけじゃん、分かってないの？」

「どういう意味？」

吊れ目の少女は彼の疑問を感じ、両手を広げて説明した。

「簡単なことじゃん、断っても希望を与えしまう。諦めなければ、予備もずっと続ける、今の先輩はいつか希望がある、まだ諦めていないでしょう？こいうのは完全な予備の男じゃない？先輩は結構イケメンなのに、こんなにされて本当に残念だね！」

「……」

相手が少し動揺しているのを見て、夏帆（かほ） はその機会を利用して歩み寄り、彼に近づいてきた。

「先輩、そういう女の子は『聖母』みたいな性格に見えません？曹愛青（ソウアオイ）は、断ったすべての人に同じようなことを言ったと聞いたよ。それは慈善と同じくらい非現実的で、ある言葉ってこれを表すとなんだけ……」

彼女は考えるふりをした時に、ずっと黙っていた少年が一言言った。

「偽善的」

夏帆（かほ） は再び笑い、少年の腕をつかんで続けて言った。

「そう、彼女は本当に偽善的だよね！」

...

...

曹愛青（ソウアオイ）が教室に戻ったとき、後ろのテーブルにいた郭准（かくジュン）が彼女をちらりと見たところで、彼女も微笑みかけ、いつも寡黙だった少年はすぐに本に目を向けた。

少女は彼の隣の空いている席に目をそらした。賀天然は《ガテンネン》が最近休んでいた。

この意地悪が最近1週間の追加のトレーニングクラスに参加するためと聞いた。芸術テストの時間がますます近くなり、今週も彼に会うのは難しいようだ。

前回あのライブハウスに行ってからずいぶん経ちましたが、もう11月末で、毎月の試験が近づいてきた。

彼が今回参加できるかどうかはわかりませんが、もし参加できない場合おそらく、薛勇（シュエツヨシ）と同席も難しいだろう。

曹愛青（ソウアオイ）は理由もなく頭痛がした。本当の菩薩（ぼさつ）ではあるまいし、彼が一生懸命努力しなければ、いくら良い宝くじを求めても無駄だ。

そう思って、彼女はため息をつき、携帯を持ってぼんやりと席に座ったままで、メッセージを送れなかった。

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※１緑茶女とは、中国ではよく外見上はまるで緑茶のように爽やかで清楚な女の子で、実は裏はわざと男と曖昧な関係を持つ、更にお金まで計算するという腹黒い女の子のことを緑茶女と指している。