第11話 9日後 次のデートの計画

それから2日間、僕らは平和に学校生活を謳歌していた。

そして、今日の学校からの帰りでのこと。

「そういえばさ、来週にまたデート行こうよ!」

といきなり凛花さんが言い出した。

「うん、別に良いけど…どこ行く?」

「えっとね…前回候補に上がったものの中から、決めようかな」

「うーんと確か…水族館と、遊園地だっけ?」

「そう、それそれ!」

「どっちが良い?」

「うーんと、えーっと…」

彼女が悩んでいる側で、僕はスマホでその二つの情報を集めていた。

...へぇ、今週末から再来週待つにかけて遊園地で桜と施設のライトアップがあるのか

「えーっと...うーんと...」

「凛花さん、今、遊園地でライトアップがあるらしいよ!」

「え!?本当?」

「うん」

「じゃあそこにしようよ!」

「分かった!」

「ねぇねぇ、この後透くんの家行っていい?」

「うん!今日ちょうど親が居ないんだよね」

「やったー!じゃあ行こ行こ!」

そういって彼女は走り出した。

「ちょっ、そんなに急がなくても家は逃げないよ...」

「時間は...」

「...有限だもんね」

「そーいうこと」

「じゃ、急ごうか!」

「うん!」

そういって僕らは急いで僕の家へ向かった。

それからも僕らは話ながら歩いていると、いつもより早く家に着いた。

「とーちゃーく!」

「うん、じゃあ早速あがってー!」

「やったー!お邪魔しまーす!」

「何飲む?」

「紅茶で!」

「了解。じゃあそこのソファーにでも座っててー」

「はーい!」

そうして、僕は台所に向かう。紅茶のパックを熱湯で出して、カップに注ぐ。

「はい、どうぞ」

「ありがと!透くん!」

「どういたしまして、ところで何かする?」

「うーん、何があるの?」

「えっと...ゲーム機とかあるよ」

「いいね!」

「凛花さんは普段ゲームするの?」

「うーん、あまりしないかな。というか家にない」

「へー、ならメリオカートなんてどう?」

「有名なゲームだね!いいよ」

メリオカートとは、某なんちゃら堂より販売されている、レーシングゲームである。これをみんなで遊ぶと、中々面白い。

「じゃあ、早速遊ぼう!」

「どうやって操作するの?」

「えっと...」

そして僕は凛花さんに操作方法を一通り教えた。

「じゃあ、早速レースしよう!」

「分かった!」

3、2、1、go!

そうして始まったレースだったのだが…

「うわー!逆走だ!」

「うわー!落ちるー!」

「ぶつかるー!」

「曲がれない!」

…どうしてこうなった。

「凛花さん…ゲーム下手なんだね」

「…下手じゃないもん」

「いや、でも…」

「下手じゃないもん!もう一回!」

その後、お母さんが帰ってくるまでレースは続いたとさ。

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