第4話 2日後
翌朝も、昨日と同じくエントランスで集合して学校へ向かい、その後も昨日と変わらなく過ごし、一日の授業が終わった。そして、僕らはこの後凛花さんの家で料理を一緒にする事になっている。そのため僕らは一緒に近くのスーパーに材料を買いに来ていた。いわゆる制服デートというやつである。
「ところで今日はなにを作るの?」
「えっとねー、今日はカレーを作ります!」
「へー、ということは買うものは、ルーとお肉とニンジンとジャガイモとタマネギ?」
「ふふーそれだけじゃないよ!隠し味にコーヒーとチョコレート!」
「へぇー、そうすると味も変わるの?」
「うん!味に深みとコクが出るんだー」
ふむふむ、勉強になるな。
「…っとコレで全部?」
「そうだよー、じゃあレジに行こうか!」
レジで会計をしていると、店員さんから微笑ましそうな顔でみられたが、それは気にしない事にする。
それから、僕らは凛花さんの部屋に向かって歩き出した。
そして雑談しながら歩くこと数分。凛花さんの部屋に着いた。
「ほら、上がって上がってー!」
「じゃ、じゃあ、お、お邪魔します」
「どうしたのー?緊張してる?」
「そりゃそうだよ!好きな異性の子の家に2人きりなんて…」
「むふふー、まぁまぁ、ほら、手を洗ってお料理始めるよ!」
「分かった」
そして、僕らは手を洗ってから台所に向かって料理を始める。
「まず、お米を炊こう!」
「炊飯器でやるの?それとも鍋?」
「鍋でやったほうがおいしいんだけど…鍋が足りないからしょうがないね」
「じゃあ早速炊飯器をせっていしよう!」
そして、お米を炊くボタンを押した。
「後は、この間にカレーを作ろう!透君はお料理できる?」
「カレーくらいなら」
「そっか!なら、透君はニンジンとジャガイモの皮をピーラーで剥いてくれる?」
「了解!」
そう僕は返事をして、皮を剥き始める。隣をみると、凛花は僕が皮を剥いた野菜を切ったり、玉ねぎを切ったり、ジャガイモの芽を取ったりしている。
「できたよ」
「ありがと!じゃあ、お鍋でお肉を軽く火を通してくれる?そうしたら、お水を入れて、ニンジンとジャガイモを入れて、後からタマネギも入れて、最後にルーと、隠し味を入れて完成だよ!」
「わかった!」
そう返事をして、僕らは作業を進めていく。
「出来たー!」
「ホントだね」
「いやー早く食べたいね!じゃあ早速盛り付けて食べよう!」
「分かった!お皿ってどこにあるの?」
「そっちにあるよー あ、ちょっと向こうに行ってくるけど、先に準備しててねー」
「りょーかい」
そう言って、凛花さんは何処かに行ってしまった。僕は凛花さんに言われた通り、準備を進めていく。そこで、ある物が目についた。
「ん?なんだコレ。診断書?」
詳しく読み進めようとすると、凛花さんが戻ってきて、急いで元の位置に戻したためよく読めなかった。
「まぁ、いいか」
「うん?どうしたの、透君」
「いや、何でもないよ」
そう言って、僕らはカレーを食べ始める。
味の感想は自分達で作っただけあって、とても美味しかった。
こうして、楽しかったお料理会は幕を閉じて、僕は部屋に戻り、明日の準備をして寝た。診断書の件は気になるけど…また今度機会があったら聞いてみようかな
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