第14話 カサンラカのダンジョン踏破
やってきました70階層!ここのボスキャラはサラマンダーという報告を受けていた。各階層のダンジョンボスが変更になっているので、70階層のダンジョンボスも変更されているのだろうと予測していたら当たっていた。
ちらりとダンジョンボスの扉を開けて覗いたらワイバーンが三匹いた。
「いくらヒヨリでも三匹同時に相手をするのは無理だ!」
アルヴァンの言葉に
「そうっすよ。ここまでヒヨリが一人で討伐してたし、その実力は理解してるけど流石にワイバーンは無理ですって!」
ヘンリーが同調する。他のメンバーも同意見のようだ。
高々ワイバーン3匹ぐらいどうってことない。ゲーム時代は普通にクエストでワイバーンの討伐を熟している。体の使い方も分かってきたので負ける気はしない。
「じゃあ、私だけ中に入るから戦闘が終わったら合流しよう。」
私の提案に危ないと猛反対するメンバーの皆。心配してくれるのはありがたいが、ダンジョンを引き返すなんて面倒な事はしたくないのが本音だ。攻略して地上を目指すほうが早い。
「じゃ、行ってくるわ。」
サクっと彼等を無視してボスが居る部屋の中に入った。後ろで戻って来いと呼び声が掛かるが無視だ。
侵入者の私に気付いたワイバーンの一匹が私に襲い掛かってくる。
後方から二体同時に向かって来たので、
全身を燃やされたワイバーン二匹は怒り狂い手あたり次第に攻撃してくる。
「飛べないワイバーンはただのトカゲだよね。ワイバーンのドロップ品って何だったっけ?ワイバーンの皮、ワイバーンの卵、ワイバーンの血に……う~ん、思い出せん。まぁ、狩ってドロップしたアイテムを鑑定すれば良いか。」
あまり美味しい素材を落としてくれないワイバーン退治にやる気を失くす私。価値のある皮と卵をドロップしてくれないかな。
村正を構えて全体攻撃の
7回中5回がクリティカル(攻撃力8000)を出したので三体ともドロップアイテムに早変わりした。
「よしよし、ドロップアイテムはっと。」
私はドロップアイテムを鑑定していく。成果はワイバーンの皮3、
「ダンジョンボスにしては弱かったし、報酬が少ないのは仕方ないか…全部買取に出そう。」
ドロップアイテムを拾い集め
「そういえば、
ゲーム時代に収集していた素材がたっぷりとあるのだ。放出してお金に換金したい。
私は扉を開けてアルヴァン達に戦闘終了した旨を伝えた。
「生きてて良かった。」
心底心配してくれていた彼等に
「心配してくれてありがとう。ダンジョンも踏破したし、ここでご飯にでもしようか!」
ご飯を提案した。
「ここでご飯って…ヒヨリらしいな。」
「まぁ、モンスターもいないし、良いんじゃないか?」
「そうよね!ヒヨリのご飯食べたいわ。地上に戻ったらヒヨリのご飯を食べれなくなっちゃうもの。」
メイソン、ヘンリー、シャーロットの同意に他のメンバーもそれもそうかと意識がご飯にシフトした模様。
今日のメニューはこだわり豚肉のしょうが焼きとじゃがバタコーンみそ汁にした。
生姜焼きを作る片手間にじゃがバタコーンみそ汁を作る。
キャベツを千切りにし、豚肉は筋を切り、大吟醸と特選大豆醤油で下味をつける。フライパンにサラダ油を強火で熱し、豚肉の両面をこんがりと香ばしく焼き、余分な油をキッチンペーパーでふき取る。大吟醸と特選大豆醤油、本みりん、すりおろし生姜でたれを作り、全体をよく絡める。キャベツとともに盛りつける。
出来上がった生姜焼きと味噌汁をそれぞれの皿と椀によそった。ご飯は時間が無かったので食パンをフライパンで焼いて出した。
「今日はこだわり豚肉のしょうが焼きとじゃがバタコーンみそ汁とパンだよ。」
出された食事を前に
「いただきまーす」
「このパン?もカリカリふわふわしてて美味しいわ。」
女性陣が先にご飯を食べ始めた。
「生姜焼きを挟んで食べたらもっと美味しくなるんじゃ??」
ウィリアムが新しい食べ方を思い付いたようで、それを真似て他のメンバーもパンに生姜焼きとキャベツを挟んで食べだした。
「このトロっと濃厚なタレとキャベツのシナっとした触感に肉汁たっぷりの柔らかい豚肉との相性が良い!凄い美味いっ!いくらでも食べられる!」
食レポするメイソンに
「生姜焼きも美味しいが、味噌汁も美味いなぁ。ゴロゴロとしたじゃが芋がほくほくしてコクのある味噌汁との相性が抜群っすよ。」
ヘンリーが味噌汁を絶賛した。
こうも反応良くご飯を食べてくれると作り甲斐がある。
こうして私達はご飯を食べて地上へ戻ったのだった。
因みに地上に戻った時、私達がダンジョンを踏破するとは思ってなかったみたいで慌てて冒険者ギルドに連行された。
冒険者ギルドで生息モンスターや階層の地図、ドロップアイテムなど色々と確認されるのだった。殆どのドロップアイテムを所有している私には賠償金の話とは別に買取の申し出があったので後日リスト化すると伝えて解散した。
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