女目女目

 片方はどこかに行ってしまった。

 排水溝の中にでも入っているのだろうか。

 必死でその場を探しても見つからない。


 彼女にも、もちろん手伝ってもらった。


 彼女は視界不良に陥っていた。


 いやまたこれも語弊があるのかもしれない、何せ私だって昔のことだから、いや昔といってもそれは先日のことであって平々凡々たる日常をいちいち覚えていったりはしないだろう?


 だから語弊があるかもしれない。


 だからそうだな。


 ここはひとつお遊びでもして。


 私は彼女の眼球をえぐった。


 血がポタポタと流れている。


 まぁ疑問があるであろう、それが合っているのかというね。


 いやこれも語弊があるのかもしれないね。


 まぁ勝手に読み解いてくれ。

 賢いあなたならきっとわかるはずだよ。



 あぁ、でも、ちょうどこんなところに片方が落ちていたね。

 多少えぐれているが、彼女が探していたものと大体同じであろう。


 多分きっとこれをつけたら、視界不良はなくなるはずだ。


 トイレにはもういきたくないのかい?トイレにはもういきたくないのかい?


 そうかわかっただったら私の家でいこう。


 ちょうどとったらすぐに飾れるから。


 多分きっときれいだね。


 やはり主語がないと語弊が出てしまうと言うものは自明の理って言うことかしらね。

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