六の後の九

闘「そんな手に乗るか!」


解説者「おーっと、振らなかった!」


審判「ボール!」


審判「ボール!」


解説者「3ボール2ストライク。闘選手粘ります。ピッチャー第九球目、投げた!」


バスッ


審判「ストライク!…バッターアウト!!」


闘「しまった!」


俺は、然の待つベンチに戻った。


闘「悪い…三振しちまった」


然「良しっ!これで裏の守備の準備は完了です。」


闘「守備は良いけど、この回の攻撃はどうすんだよ?最終回、既に1アウト何だぜ!」


然「大丈夫です。行ってきます!」


8番バッター 然


タイガー「もう、最終回だってぇのに何かやるつもりなのかい?今さらムダ、ムダ!」


然「それはどうでしょう?」


解説者「ピッチャー、第一球投げた!」


カキーン


解説者「しかし、これは当たりがあまり良くなかった…ライト前の平凡なゴロ…ライト楽勝に捕って…」


キーン


解説者「あっ、と、捕れない…グローブの下をボールがすり抜けて後ろへ転がって行く…」


解説者「何とかセンターがフォローに入り、2塁にランナーが進むのは阻止しました」


然「闘も、ライト方向を狙って下さい!」


闘「然、よくわかんねぇけどやってみるよ!」


9番バッター 闘


タイガー「たまたま、良いところに飛んだだけだろ。いい気になるなよ!」


解説者「ピッチャー第一球投げた!」

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