六の六

しかし、ものすごく高い位置まで飛んだボールは、センターを越える前に、セカンドにいたロボットが、あり得ない位に腕を長く伸ばした事によってあっさりと捕球され、セカンドフライに終わった。


闘「あっ、あんなのアリかよ!?」


俺は、思わず叫んだ。


それに応えてタイガーは言った。


タイガー「そこが、ロボットを入れた野球の醍醐味というものだ!そちらでも、使えるハズだからズルではないですよ。操作方法はマニュアルには書いてないですけどね!!」


闘「あのヤロー!まだ隠してやがるな、きっと…」


然「隠し機能ってやつですか、これは。マニュアルに書いてないという事は自分達で探せという事らしいですね……」


闘「汚ねぇぞ、テメェ!ちゃんと使い方教えろ!」


俺は、タイガーに向かって怒鳴ったが、審判に打席から退かされた。


審判「そろそろ、次のバッター、打席に入って下さい」


審判に促され、然が打席に入ったが、結局、この回も無得点。


点を取る足掛かりもつかめないまま、6回裏になった。


第六章 後編に続く


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