君の記憶をアップデート

 ある日、僕の常識は崩壊した。

 全てが嘘だった。


「僕は信じるよ。君こそが真実だ」


 検証もした。葛藤もした。

 それでも君の言う事が事実だった。


 なら、正しい記憶はどこにある?


 残るものもあれば、抹消されるものもある。

 それが人の記憶だ。


 禁書を手にした僕は歴史をなぞる。

 僕はこの国で最後の伝達者だ。

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