詩:歯軋り

汐崎ひかり

歯軋り

その刃はいつしか土に還り 化石となり 指で撫でた時に


油でカラカラと空気が抜けていく中で

ゆらゆらと漂流するには あまりに眩しい小麦色


あと一時で呼吸が途絶えるというのに

その執着が 未だに噛み締めては切り削っていく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩:歯軋り 汐崎ひかり @serori_c

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る