PSYBER LORD -サイバーロード-

吉規詩乃

第一部 カサブラビア継承戦争編

MONOLOUGE

 星を見ていた。


 たくさんの星を見ていた。


 夜空いっぱいに浮かぶ星。


 ガラス越しではない、肉眼にありのまま映される星々。


 それは家族の輝き。


 家族たちの命の輝き。


 あるはずだった未来を燃やして発する輝き。


 それが美しいけど、見ていてとても苦しい。


 あの日、一面の銀世界の中、僕たち四人を残して、他の家族は星の世界へ旅立った。


 その輝きが今もまだ、消えない。


 消えてくれない。


 果ててくれない。


 もう誰も殺したくないのに。

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