異世界旅行

第21話 買い物？

忙しい日々の中、俺はマルコに連れられ町に来ていた。

「マルコ、何処に行くんだよ？」

「お前の身の回りの世話をしてくれる人を雇おうと思ってな。」

「身の回りの世話？それなりに自炊出来ていると思うけど。」

「忙しいお前が家事に手を取られるのは時間の無駄だ、それにお前も溜まる物もあるだろ？」

「溜まるものって、おい！」

「隠すなよ、だけどな、お前が娼館に行って病気でも貰って来られた日には俺が困る、だからこそ病気の無い者を側において発散させてもらう必要があるんだ！」

「おいら熱弁振るっているが言ってる事は最低だからな！」

「隠すなよ、お前だって嫌いじゃないんだろ？」

「・・・まあ、俺も男だしな、だけど向かっているのが娼館じゃないなら何処に向かっているんだ？」

「ふっ、俺は考えたんだ、病気の無い女が何処にいるかと！

そうそれは奴隷だ！」

「奴隷！いやそれは倫理的に不味いだろ、俺は無理矢理とかは嫌だぞ。」

「何を言ってる、娼館で女を買うのと大差ないだろ？

まあ、好みの娘がいるかは運次第だが、今から行く店は質の良いことで知られる店だからな、期待してもいいぞ。」

俺とマルコでは持っている倫理観に差がある、奴隷がいることが当たり前のマルコにとってみれば俺が何を否定しているのか判っていない様子だった。

「そもそも奴隷だからといって病気が無いって言い切れるのか？」

「言い切れるな、未経験の女を買えば間違い無い。

まあ、奴隷商でも病気の検査はやっているからそこにこだわる必要は無いかも知れんがそれでも危険性は多少なりあるからな。

って、着いたぞ、さあ行こうか！」

「マルコのほうが乗り気じゃねえか。」

「俺が買わなくとも目の保養にはなるだろ。」

「マルコは買わないのか？」

「血的な問題で俺は安易に奴隷に手を出す訳にはいかないんだよ、まあその代わり身元のはっきりした相手はいるんだけどな。」

「・・・やっぱりお前って貴族だったんだな。」

「変な所で貴族として認識すな！

さあ行くぞ！」

俺より乗り気で店に入るマルコを追って俺も店内に入るのであった。

「マルコ様、ようこそお越しくださいました、御依頼の処女の娘を集めておきました。」

店に入ると店主と思わしき男がマルコに擦り寄るように挨拶をしていた。

「トラ、今日買うのは俺では無いが俺に取って大事な親友だ、変な者は俺の顔を潰すということはわかってくれてるよな？」

「勿論にございます、ちゃんと器量のいい娘を御用意させてもらいました。」

「わかっているならいいんだ、ゴウこいつは店主のカゲトラだ、女だけじゃなくて戦闘用の奴隷も扱っているから護衛が必要なら買いにくればいい。」

「これはこれはゴウ様、本日は当店をご利用頂き誠に感謝いたしております、ささ、マルコ様、ゴウ様、こちらではなんですからこちらの部屋でお話いたしましょう。」

俺は言われるままに部屋に入るとそこには着飾った女性が並んでいた。