第75話 久しぶりのダンジョン探索
那覇ダンジョン1階層
「では、改めてまして
結局、茉央の誘いを上手く断れなかった二人は流されるままにダンジョンへ来ていた。親睦を深める為にという意味で取り敢えず自己紹介をしている。
「じゃあ次は私が。名前は岩垣明美で主な武器はメイス。大地を操る魔法でのサポートも得意としています。パーティでの最大到達階層は5階層だけど氷華先輩に護って貰っていたので私自身はそこまで強くありません。よろしくお願いします。」
氷華・明美・伸晃の3人は5階層の攻略に挑んだことがあるそうだが、氷華以外の2人は実力不足で全く歯が立たなかったそうだ。
結局、5階層の攻略は氷華と上級探索者数名が組むことで突破したらしい。
明美の自己紹介も終わり次は俺の番だ。
「えっと、榊草介で武器は主に刀と毒を使います。攻略階層は2階に到達したばかり。実力は2人とも組んだことがあるから説明は不要だと思います。よろしく。」
「あれ?草介さんってこの半年間、一度もダンジョンに潜ってないんですか?」
俺の攻略階層が変わっていない事に金城さんが疑問を抱く。
「まあね。スタンピードでダンジョンに入れる状況じゃなかったから。金城さんと一緒に入ったのが最後かな。」
「そうなんですね。あ、そうだ!ステータス見せて貰えませんか?半年も会ってないと色々変わってるでしょうし。」
「そうだね。はい。」
ステータスボードを出し、お互いに近付いて行く。
金城茉央
レベル:48
スキルポイント:47
装備:【炎帝の羽衣】【業火の錫杖】
【癒しのブレスレット】
攻撃力:48+30=78
耐久力:121+216=337
敏捷力:132+158=290
魔力 :1277+344=1621
●スキル
【炎耐性Ⅹ】【感知】【統合】
【自動回復】【魔女の祭壇】【
【炎帝】【
榊草介
レベル:60
スキルポイント:44
装備:【月下ノ衣】【月下ノ太刀】
【蠱毒の指輪】
攻撃力:782+200=982
耐久力:323+90=413
敏捷力:1120+240=1360
魔力 :188+100=288
●スキル
【全属性耐性Ⅶ】【状態異常耐性Ⅷ】
【超加速】【瞬間防御】【雑食】【感知】
【隠密】【鑑定】【錬成】【統合】
【
金城さんも随分レベルが上がってるようだ。それにしても【魔女の祭壇】か。名前だけじゃわからないスキルだな。
「この魔女の祭壇っていうのはどんなスキル?」
「これは【魔女の手】と【二重魔法】【魔法融合】を統合して出来たスキルです。魔女の手の片手で触れれば反射、両手なら融合して反射させます。自分自身のスキルには効果がないのは残念ですけど、炎系統を集中して強化出来たので結果的によかったと思ってます。」
魔法系統のスキルなら反射可能というわけか。
「私もこの【
ああ、やっぱりこれを気にしちゃうか。
あんまり使いたくないんだよな。気持ち悪いし。
「う〜ん、言ってもいいけど多分金城さん引くと思うよ。相当気持ち悪いスキルだから。」
「うぅぅ、でもそう言われたら尚更気になる様な…」
お互いのステータスを見ながら話し合っていると、魔獣は近寄ってくる気配を感じる。
「2人共、魔獣が迫って来てます!」
明美が見ている方向から、30体程のゴブリンの群れがこちらに向かって来ていた。
「1階層とはいえ、この数は油断出来ません。一気に殲滅します。」
このパーティで一番火力がある金城さんがスキルを発動しようと一歩前に出た。
「駄目だよ。序盤で魔力を使い過ぎると後半が辛くなる。俺がやるよ。さっき見たいって言ってたスキル見せてあげる。ただ、ちょっと離れといた方がいいかも。」
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