十九話 キラキラ女神様に、オラクルカードで占ってもらいに行く夢を見る
夢のなかで、この女神様は私に言った。「早く来て、あなたに教えたいの」と。
何やら胸騒ぎがして来て、落ち着かなくなった。可及的速やかにの意味か。
よし、行こう。大阪は梅田のラブホ街の、そのまた奥にある雑居ビルに入った。
わかりやすく、この方のブログで出してある写真が看板。片顔隠した、あれ。
私はシンパシーを感じるのである。同類の匂い。この方も、闇の花を知ってそうな。
女は花、男は蝶。女は蜜、男は蜜にまみれる。花粉を運ばせる為に、悦をあたえる。
闇夜に咲く花もある。この方は、そうであろう。紅色のドアを開けた……
私 「初めまして、今夜はここに泊まる込む覚悟で東京から来ました」
「寝ずの御指南のほど、よろしくお願いします。愛欲のレクチャーを」
女神様「ええ、ねえ、あなた私にアメンバー申請したわね、すぐにОK出したわ」
「前から、こっちも見ていたからすると思ってた。もう、やって来たしね」
「私のブログはね、ヒミツの恋愛を教える魔法をカードで導き出してるの」
「タロットと違って負のカードはないわ。すべてがハッピーになれるのよ」
「あなたも、私の所に来たからには気持ち良くなってね。リピーターに」
私 「私も同感です。気持ち良くなることはとても大事です。それが男と女です」
「あの読ませてもらったアメンバー記事で、どうしても気になる所があって」
女神様「ナカオレ? あれ男の難題よね。まかせて、そんなことにさせないから」
私 「それは男は高射砲から始まり、そのうち戦車砲となり、しまいにはED砲」
「致し方なきことです。あのナカオレについてですが、日本人はまだいい方」
「特に黒人なんて、無用の長物になりかねません。長距離砲がさっぱりに」
「元々の短距離砲の方が、長持ちすると言うもの。私、ナカオレに無縁です」
女神様「男は大変ね、ゆくゆくは男性自身と向き合うのね。その点、女は一生もの」
「いつでも、いつまでも受けとめられる。男はやって来る、あなたのように」
「まるで花から花へと、蜜から蜜へと舞うものね。女はみんな花びらが違う」
「ねえ、私の蜜に溺れるかどうか、オラクルカードで占いましょうか」
「一枚引いてね、そのカードに出た通りにして。あなたの女になってもいい」
私 「そうですか、では、このカードにします……」
うぐっ、この肝心な所で目が覚めやがった。この野郎、続きが見たかったのに。
不完全燃焼かつ不発の夢だった。おそらくは、女神様と朝まで蜜まみれとなった。
この方のブログ写真の目には、私が映っている。すべてを見られ吸い込まれる。
「絶対手放せない女神」とは彼女そのもの。紅花には闇の男が似合う、会いたい。
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