覚えた言の葉

僕は物心つくまで両親のもとで


嫌味を言われながら育ってきた


まぁ嫌味と言っても


そんなに重いものではない


"お前が女の子じゃないから"とか


"女の子がよかった"とか


言っちゃ軽いもんだった


もっと酷い日はシネとも言われる


まぁでもそんなに辛くはない


もう慣れっこだから


でもそんな僕は


物心ついて"愛"という言の葉を覚えた


小さな僕は愛という漢字は読めず


"アイ"と読んだ















嗚呼、なんて滑稽で無様なんだろうか

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る