第5話 初任務と吉原2
「じゃあ、なるべく早くよろしくねっ」
「はい!では、行ってまいります!あ、喧嘩はしません!ここに誓います!」
と、アオリとムツキは基地を後にした。
「テメェ、足引っ張るんじゃねぇぞ。足引っ張ったら死だ。死!死!」
これでアオリが反撃したらあの誓いはどうなるんだろうと考えながら鬼都姫町から吉原に着いた。
「あの城の中か、行くぞ」
指を差した方向にはとても大きな城、紅の基地より広かった。
進むと、色んな遊女たちが行手を阻む。
「お兄さん!私なんてどう?可愛いでしょ!ねぇ!ねぇ!」
だが、ムツキは手を振り解く。
が、アオリは遊女にどんどん連れてかれた。
「待って!ムツキさん!あの!すいま…ぐぬぬ…」
やはりアオリは遊女に連れてかれてしまった。ムツキはやれやれと思いながら先へ進んだ。
「にぃちゃん、今日は他にお客さんがね?」
「100でどうだ、無理ならその十倍払う」
目的の遊女には先客が何人もいたそうだ。だが、今日終わらせないとムツメに嫌われると思ったのか金を出してまでもその遊女に会おうとしていた。
「200、300、400、はぁ、まだダメなのか」
すると、商売人の元へ男性が来て耳づちする。
「にぃちゃん、よかったなぁ、蘭様の予約が一個開いたそうだ。こい、一時間コースな」
商売人についていった、廊下にはホストのような張り紙があり、本当に吉原かと疑いながら部屋の前についた。
「ここだよ、早く済ませな」
ノックをして部屋に入る。そこには着崩れた女性、見るからに鬼のような角が生えていた。
「あら、思っていたより若い男の子♡さぁ、始めましょうか」
ムツキは少し目を逸らし少し頬が赤くなる。
「あら、筋肉質で逞しい…ふふっこんないい男久しぶりね」
蘭はムツキの体をなぞり、上目遣いで落としに行く。
するとムツキは蘭の腕をガッシリ掴み
「お前を買いにきた。すぐに出る準備をしろ」
蘭はまた上目遣いで言う。
「またまたご冗談を…ふふっ可愛いわね」
「いくらする、いくらでも払う」
蘭は冗談だと思い込み、値段を適当に言う。
「そうね…億…1000億とか2000億かしら…」
「それでもいい、俺はお前を買う」
蘭は真面目に言っているムツキを見て少し焦る。そして部屋の前には人影ができ、蘭は少し怯えてしまった。
するとムツキが優しく包み込むように抱いた。
ムツキは優しく蘭の服を脱がす、一枚ずつ綺麗に脱がした。
その間に、人影は無くなった。ムツキは蘭の服をぎゅっとかぶせるようにする。
「俺はこの話をするために来ただけだ、ご、誤解をするなよ!」
ムツキは蘭の顔を見れなかった。可愛すぎてたまらなかったのだ。
蘭は優しくムツキの右頬を撫でて言う。
「あなたになら買われてもいいかもね…もぅばか…
だけど、少しあなたのことが知りたいわ。一週間付き合いなさい」
ムツキは優しく蘭の頭を撫でる。
「もっと惚れさせてあげまっせ、蘭…様…」
それから一週間、ムツキは蘭の元へ通った。色んな話をした、カゴの中から出たことがなかったので、色んな話をした。
現代の話、鬼の話や色々…蘭は無我夢中で聞いた。
その間、アオリはなんとか城まで辿り着き、手続きを行なったりした。
最終日、全て手続きも終わりあとは出ていくだけだった。
だが、蘭の姿が見えない。
ムツキは耳を澄まして全ての音を聞く。
「助けて…助けて…」
「助けて!ムツキさ…
ん…」
あとがき
どうも、バスケで惨敗した作者です。
新キャラ「蘭」でしたね、可愛いです。
もう一話頑張って書こうと思います。
ではこの辺で…
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