第26話 境界に建つ者


どうやら、この世界は、1980年代~1990年代の異世界の様な気がする。


エルフはダークエルフも含んでスレンダー


ロリコンが流行り、スレンダーな女性が美人の条件。


亡くなった父さんの遺品の中にあったアニメ雑誌はそんな感じの話が多かった。


まぁ解らないけどな。


なかなか、俺好みの美女、美少女には会えない。


だが、居たとしたらこの世界では『美女』扱いはされないようだ。


まぁエルダさんが居たんだからどこかには居る…今は保留だな。


今の俺は孫悟空だ。


孫悟空について自分なりに考えてみた。


俺なりに考えた孫悟空は『人間社会でも、魔物の社会でも生きられる』


ただ、俺が頭脳担当なので人間社会の方が楽しい。


そう感じてはいる。


どちらでも生きられるのだから…ある意味境界に立っているとも言える。


そして強い力を持っているのだから『自分の考えで正しい』そう思う事をすれば良い。


そう考える事にした。


正直言えば、この世界は好きじゃない。


俺を冷遇した女神が作った世界だからだ…


だが、実際に生活をしてみると…この世界全てが嫌いな訳じゃない。


当たり前だ、一神教の女神が居る世界でも…人は普通に生きている。


街を見て歩けば裕福な人間に貧乏な人間もいる。


スラムで貧しい人間が神を好きな訳が無い。


裕福な人間でも、犯罪を起こして生活する人間が女神を信仰している訳はない。


だから、この世界を女神と繋げて考えるのは辞めた。


自分の目で見極めていけば良い。


魔物でも良い奴、味方は殺さない…いや寧ろ仲良くする。


人間でも敵になるなら殺す…


それで良い。


多分、孫悟空はそういう意味では『人でも魔物でもない』逆に『どちらにも成れる』


俺はまだ魔王を知らない。


噂や伝承ではなく…直接、自分の目で見極めるのも良いかも知れない。

俺は魔族でも無く人間でも無い…孫悟空だからな。



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