今と過去。

前書き、3人それぞれの視点です。


氷翠視点


壊した。そう思ったのに。


「どいて。零。その虫を壊せないから。」


零は縛ったはずなのに。それなのに。


「いやです…王女様には傷の一つもつけさせません…」


なんで零はその虫のことをかばうの?


雑に扱われて。


虫が誰かをこき使っていることは知っていた。


学校では有名だ。虫には悪いうわさが絶えない。でも。


「…なぜ、あなたはその王女を守るの?」


「僕は……」



王女穂香視点


また。零は私を。かばった。


「れ、零……」


アバズレがぶれたと思った瞬間。私は突き飛ばされていた。


そして、次に見た光景は。


零がアバズレ氷翠に刺されている光景だった。


「いや、いや、いや、いや。」


また、私は。


大事な人を。


失ってしまうの?


過去に起こってしまった。いや、起こしてしまった記憶が。


私は気を失った。



零視点


僕は拘束を弾き飛ばすのと同時に、王女様をかばった。


「どいて。零。その虫を壊せないから。」


僕を映す氷翠さんの瞳には驚愕と殺意が読み取れた。


「いやです…王女様には傷の一つもつけさせません…」


「…なぜ、あなたはその王女を守るの?」


「僕は……僕は彼女を守るって決めたんです。あの時から。」


それは、王女様。いや、穂香がああなってしまった事件のことだ。


あとがき、ラブコメ……?

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