第4話 ピリピリ、プンプン
ピリピリ、プンプン
「おはようございまーす」
いつも様に挨拶をしながら社員出入り口を開けました。
朝でも夜でも関係なく出勤時の挨拶が「おはようございます」って入社して何年たっても違和感があります。
そんなへんてこなルールがあるので例え今が夕方でも「おはようございます」で間違えではないんです。
それ以外に何か違和感がある気がします。
何でしょう?
いつもとバックヤードの雰囲気が違う様な気がします。
更衣室で制服に着替え事務所に入ると、惣菜担当のお姉様方が店長に何かを訴えていました。
パソコンをチェックしていると、惣菜の大先輩(年齢は言えない)パートの吉川さんが店長に訴えているのが聞こえてきました。
どうやら、本日の鍵開け社員太田君の遅刻でお怒りの様です。
え?今日は母の日で忙しい日なのに、まさかの鍵開け社員が遅刻??
無いわー。
鍵開け社員は、いつもはパートさんより30分早めの出勤。
今日は、母の日と言う行事なので惣菜担当はいつもより1時間早めの出勤です。
なのに、お店の社員出入り口のドアが開かない。
鍵開け社員が来ていない?
惣菜主任はあと2時間後の出勤予定だからまだいないし、携帯を鳴らしてもでない…。
そんなこんなで困っていたら、やっと主任と連絡がとれました。
パートさん方より1時間ほど遅れて惣菜主任の到着で鍵が開いた。
そこからが大忙し。
で、鍵開けのはずの太田君は寝坊で大遅刻!
ピリピリどころかプンプンするのは当然ですね。
吉川さん、ごめんね。
惣菜とかは特別な定期検査が必要だから、私、お手伝いが出来ないわ。
次回からは、行事の時の鍵開けは店長ともう1人と決まった様です。
太田君は要指導で本社の方が来店することになったみたいです。
惣菜担当さん、今日は本当にお疲れ様でした。
遅刻魔の太田君、しっかり指導してもらってください。
私も他のパートさん方も遅刻には気をつけますね。
皆様もお気をつけくださいませ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます