第39話 爆発したので狩りに行きます。今から
最もサイエスでは留守番ばっかなので、現実世界で量産する作業ばっかりだけど。
死ぬ、死ぬ、もうダメやって言いながら作業の手を止めると鬼がシバキに来るので手は止めないが
「馬車馬のごとく働けとは言ったけど、私まで働かせんな!こんな会社、超ブラック会社やん。休み欲しい!やーすーみーっ!!」
休みを連呼する私に
「じゃかあしいわっ!私だって休みが欲しいっつーの。お前以上に、サイエスと行ったり来たりで、それこそ過労死するくらい馬車馬のように働いとるわ」
労いの一言も無く、罵倒の嵐が返って来た。
酷い……およよと泣く振りをしてもガン無視だったので、私は作業を放り出してストレス発散に行くことにした。
勝手に来ましたサイエス!!
魔改造したガスガンのドラゴンフライとエアガンのM85に洛陽住藤原国広で出撃準備OKで御座る!!
「冒険者ギルドに行くどー!!」
久々に獲物を狩りつくすぜ!!とばかりに意気揚々と冒険者ギルドにやって来た。出来れば討伐系が良いなぁと思い、ギルドボードを見て仕事を探す。
「ゴブリン討伐かぁ。しょぼいな。もうちょっと歯ごたえのあるモンスターはいないの??」
ボードを確認するが高ランクの依頼は無かった。残念である。仕方なく私はゴブリン討伐依頼の紙を持って受付に行った。
「ご用件は何でしょうか?」
受付嬢に依頼用紙を見せて
「これ受けたいんですけど。」
ピキっと笑顔が固まった気がするが
「これはパーティ向けですよ?」
「そうなの?でも単独でもOKでしょ?」
私の一番の武器は広範囲でのドラゴンフライと脳天ぶち抜きのM85だから。
受付嬢が
「本当に良いんですか?一人は危ないですし、此方でパーティ紹介も出来ますよ?」
提案してくれるが、有難迷惑であった。
「遠慮します。で、依頼は受けれるんですか?」
再度聞いたら渋い顔で
「受付受領しました。本当に命の保証はありませんよ!」
依頼の受付をしてくれたようだ。
受付嬢の言葉に冒険者に命の保証って無くね?って思ったけど揉めそうなのでサッサと目的の場所へ行くことにした。
このやり取りをたまたま寄ったAランカーのメンバーが聞いてたのを私は知らなかった。そして彼等が後のに私達のやっかいな敵になるのも……
街から出て私は人気の無い場所まで歩き、周囲に人の気配が無いのを確認して電動スクーターをメディションホールから取り出した。
「ヒャホーーーーー!!!」
電動スクーターで移動開始し、ゴブリンが居るヨルズの森に向かった。
途中で轢き殺したモンスターのドロップアイテムはメディションホールへ放り込まれる。
スクーターで何度も轢き殺すのを繰り返し、何とか着いたヨルズの森にて私はドラゴンフライを手に持って探索を続けた。
所々で地雷や罠を仕掛けつつゴブリンの巣であろう洞窟を見つけたのだ。
「流石ゴブ、洞窟が住処って……原始的だな。」
私の感想に
<せやね。>
<ゴブって美味しいんかいな?>
<サクラはぁ、ゴブはぁ、美味しくないと思うのですぅ>
「カチカチ」
ヤンチャ大好きな
「お前等、何でおんねん??」
フードをギロりと睨むと
<此処んとこずっと作業ばっかでつまらへんねんもん。>
<一人だけストレス発散ってズルイわぁ>
<サクラはぁ、美味しいお菓子が食べたいのですぅ>
「カチカチカチ」
口々に主張をする
「これはお仕事なの!相手はゴブリンだよ!?アンタ等が食べられたらどうすんの!?」
四匹にメっと叱りアトリエに帰るように仕向けるも
<<<嫌(や~、ですぅ)>>>
「ギチギチ」
全力で拒否られた。
この奔放さは
「
どうせ私が設置した罠とかも把握しているんだろうし、自由にさせた方が精神的に楽だ。それに私よりも何十倍も運が良いから大丈夫だろう。
私はゴブリンの巣目掛けて手榴弾を数個放り投げた。ドーンと二次爆発も起こして景気良くゴブリンが出てきた所で私はドラゴンフライで一掃し、漏らした奴を洛陽住藤原国広で止めを刺した。
何でも食べる彼等だが、ゴブリンは食種が動かなかったのか食べなかったようだ。
出てくるゴブリンをドラゴンフライと洛陽住藤原国広で虐殺し、騒ぎに寄って来たゴブリンは簀巻か地雷と罠で全滅させた。
最後の一匹に留めを刺したところで、敵が出てこなかったので
「う~ん、これで終了ってことなのかな?」
皆の安全を確認しようとしたら後ろに凄い殺気に当てられ、反射的にM85をぶっ放した。
背後には武者ゴブリン2体、レッドゴブリン2体、オーガ1体とボス級が出てきたのだ。
受付のお姉さーん、上級ゴブがいるって聞いてませんけど!?
しかも敵のレベルが武者ゴブリンLv.42、レッドゴブリンLv.45、オーガLv.60とあった。
「ちょ、死ぬ!死ぬ!」
これだけの強敵に私は、死んだなと思ったら
<死ぬんはまだ早いでぇ!!わし等はレッドが良えなぁ。>
<フルボッコですのぉ~>
<じゃあ、こっちは武者ゴブやねぇ~>
「シャシャシャシャー」
私が止める前に元気に飛び出していく
レッドゴブリンはサクラちゃんの触手で口が固定され、その中にポイっと粘土爆弾を
「ちくせう、チート共めっ!!」
私はオーガ相手に距離を取りつつ手榴弾と罠で足止めしドラゴンフライで連射、連射、連射の嵐をお見舞いした。
流石オーガ、防御力高すぎ!!手榴弾と地雷が良い仕事してくれるが、これと言っての致命傷を負わせる事が出来ないでいる。
膠着状態の中で、サッサと敵を瞬殺したチームカルテットが参戦して来た。
蛇ちゃんズのコンビは見覚えの無い、武器?武器?武器なの?に巻き付いて固定されたオーガに向かって武器らしき物を振り倒した。
<<麻痺やで~毒やで~>>
と歌う蛇ちゃんズに
<止めですのぉ~~>
大型のプラスチック爆弾をオーガの口に突っ込み
<皆ぁ~退避ぃ~で~す~のぉーーーーーーーーーーーーー>
四匹が私のフードに戻り全速力でその場から離れた。ついでに私は爆弾を連続投下したけどね!
ズッガーーーーーーーーーーーーン
と大爆発した音と熱風に、私は、あのオーガこれで生きてたら最強やわ、と心の中で語ったのであった。
数分まって静かになったのを見計らい周囲に生存者が無いか確認するも気配は無かった。
「これで全滅したかな??」
恐る恐るゴブリンの巣に戻ってみると全滅したようだった。私はそこかしらに散らばっているドロップアイテムを片っ端から集め始めた。
「次はこの中かぁ…敵いたら嫌なんだが??」
私の呟きに
<<おらんやろ~>>
蛇ちゃんズが事も無げに洞窟に進むでぇとばかりに元気に先に行ってしまった。
<大丈夫ぅですよぅ>
フードの中でプルプルと震えるサクラと謎の踊りをしているっぽい
洞窟の中は結構綺麗に片付けられていて、お宝も沢山あった。お宝や武器や小物っぽい物など全部回収させて貰った。
「こん棒が一番多いなぁ。次に剣かぁ~」
結構な数である。
「整理は戻ってからでも良いよね。ぶっちゃけ面倒臭いし…」
眼が滑りそうだわ、と思っていると蛇ちゃんズの声が聞こえる。
<<凄いでぇーーーーーーーーーーー!!!!>>
思いっ切り滅茶苦茶興奮している彼等に
<何見つけたん!?>
と聞いたら
<<詳細な世界地図や!!>>
ビッシリと書かれとるーみたいな言葉に
<何ぃ!!
全速力で蛇ちゃんズの所へ向かった。
蛇ちゃんズを見つけた場所は、それはそれは豪華な部屋だった。全部金で出来ている部屋に
「マジか……オーガ、金持ち過ぎんでじゃん!!ってこれ金剛石じゃない!え、こっちはエメラルド!」
目先のごっつい宝石に私の目は♡になった。
<ルーちゃん、目的がズレてるのぉ~>
サクラの言葉にハっとし
<そうだ、地図、地図!蛇ちゃんズ、地図は~!?>
蛇ちゃんズを探すと
<此処や!!此処!!>
下から声が聞こえる。キョロキョロと見回すも蛇ちゃんズが見当たらない。
<此処やでぇ~~!!!>
もう一回見回すと王座?の後ろからニョキと頭をフリフリしていた。
<お前いらこっちに来て案内してくれよ~>
と言えば
<<めんどい>>
と返って来た。本当に蛇ちゃんズはフリーダムだね。
私は地図を手に取って詳細を確認する。
「本当に詳細な地図じゃん。これは一番の儲けかも!!良くやった!!」
滅茶苦茶詳細な地図なので蛇ちゃんズを褒めると
<報酬はドンペリで良えでぇ~>
<アテスウェイが食いたいわぁ>
成功報酬を強請って来た。わぁ……この感覚、
「サクラと
これで
そして入れ違いでAランカーが到着して大騒ぎになるのだが、それを知るのは後日の事である。
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