第8話 テイムさせました


 「……きて、起きてってば!容子まさこ、いい加減に起きろっ!!」

 宥子ひろこが拘束揺さぶりを始めたので私は強制的に目を覚ます事になった。畜生、金が沢山入ってウハウハする夢だったのに!!

 「うぅ……はよっ、てか何?」

 頭をガシガシと書いて起こした張本人を見ると

 「アンタが起こせって用件メモしてたんでしょーがっ!!!!っかぁーーーーーーー腹立つ!」

 メモ書きを突き付けられ、そういえば書いたなぁと思って

 「悪い忘れてたわ。うん、取り合えず私をティムしてくれ。」

 宥子ひろこに言ったら変質者を見るような目で見られた。何故?

 「ごめん、容子まさこ……私、そういうのに偏見は持ってないけど自分の身に降りかかるってなると無理。無理!絶対無理ぃ!!」

 必死に無理無理と連呼する宥子ひろこに???を浮かべるも

 「私も向こうの世界に興味あるし、色々と渡し忘れたのもあるし、ティムしたら私も異世界に行けるんじゃね?って思ったんだけどモンスターしか無理なの?」

 チャレンジしてみない?って言ったら目をきょとーんとして

 「アンタ異世界に来るの?マジ?ドM?」

等と失礼な事をほざいたのでアイアンクローして大人しくさせた。

 「物は試しだしやってダメなら諦めるよ。ちょっと確認したい事もあったし!あとこのキャリーケースとそこにある箱はマジックボックスに収納しておいて。契約テイム試しにやってみようよ!」

 食事を終わらせた後、宥子ひろこを無理矢理丸め込み強制的に私を契約テイムさせてみたら

 「あ、出来た。」

どうやら成功したみたいである。

 「じゃあ、私のスキルってどうなってるかステータス画面見せて!!」

 「ステータスオープン」

---------STATUS---------

名前:未設定(琴陵ことおか容子まさこ)

種族:人族

レベル:1

年齢:25歳

体力:8

魔力:11

筋力:5

防御:6

知能:20

速度:1

運 :10

■装備:ミックマウスTシャツ・黒のパンツ

■スキル:料理50・裁縫50・鍛冶42

■ギフト:なし

■称 号:なし

■加護:須佐之男命・櫛稲田姫命

■ボーナスポイント:0pt

-------------------------------

 宥子ひろこが出したスキル画面に

 「え?レベル低くね?てかスキル料理と裁縫に鍛冶かぁ。スキルが50あるのは嬉しいけど戦闘スキルが無いのはちょっとなぁ。ポイント入ったら回復系のスキルと彫金と錬金、魔法と刀のスキル取得しよう。」

 ブツブツと今後の事も考えてスキル取得する優先を決めた。

 「ナニコレ……」

 呆然とする宥子ひろこ

 「うっし、私も異世界に一緒に行くわ。ちょっと服着替えてくるから待ってて!」

 私は言い捨ててパンク系で纏めて改造したドラゴンフライとM85を装備した。玄関の住みに置いてあるキックボードの電池の残量を確認し、リビングに戻ると魂の抜けた宥子ひろこがいた。

 「宥子ひろこ準備はできた?時計の針を合わせるよ。」

 宥子ひろこの腕時計で異世界の方の時間にペンダント型の時計の針を合わせる。

 私は呆然とした宥子ひろこを引き摺りながら玄関に迎い初異世界へ旅立ったのである。



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