リアリングモンスターズ
月風 瑠風
リアリングモンスターズ 第1話
作・るふまる
リアー博士 男 68歳
A 男 年齢不明(推定20代後半)
B 女 年齢不明(推定20代)
〜役表〜
珠武 不問:
蒼真 不問:
博士♂:
召使 A♂:
母 B♀:
__
(BGM)
A「ここも当たり無しか、まぁそう簡単には見つからないか...」
B「了解__次の指令がきたわ、目標はハジマタウンの研究所」
A「いいねえ、珍しいリアモンが沢山いそうだ」
B「そろそろ暴れたい気分だったのよね、ふふふふ」
(BGM切替)
珠武「おはよう」
母「あら
珠武「わかってるよったく...」
母「しっかり勉強しないとお先真っ暗よ?いつまでも遊んでないで、勉強して安定した職場に...__」
珠武「...ごめんカーチャン、俺」
母「なに?どうしたの、そんなハチミツとられたクマのクーさんみたいな顔して...」
珠武「どんな顔だよ!んじゃなくて、俺さ...」
母「言いたいことがあるならはっきり言いなさい」
珠武「うん、やっぱり俺...モンスターリアリング、リアモンテイマーになりたい!てかなる!」
母「え、ちょっと!あなたはもう子供じゃないんだからちゃんとした職について安定した暮らしを...」
珠武「ごめんカーチャン!もう決めたんだ...」
母「...」
珠武「んじゃ、行ってくる」
母「あ、ちょっと!そんなに走ったら危なっ、気をつけて行くのよ〜!(間)ふふ、血は争えないとはよく言ったものねぇ、やっぱりあの子もあなたの子なのね...」
間(BGM)
珠武「俺、
間(走っている)
珠武「リアモン、この世界にたくさんいる生き物。空を飛んでいたり、海を泳いでいたり、火山を棲み家にしてるやつだって!くぅうう!!早く会いてえよ、伝説のリアモン!!!」
蒼真「お、
珠武「っむむ、お前は!?」
蒼真「僕の事を忘れてしまったのかい?しょうがないねぇ、君に自己紹介をするのはこれが364回目だぞ?
珠武「あぁそうだったそうだった四角い餃子。んで、その博士の一人息子の四角い餃子くんは俺になにか用か?俺今急いでんだよ!」
蒼真「その間違いは127回目だ、君は何回人の名前を間違えれば気が済むんだい?」
珠武「え?あぁ、すまんすまん。ショウガ!」
蒼真「ショウガではない、そうまだ!その間違いは99回目だ!」
珠武「こまけぇこと気にすんなよ、な?オクラ!」
蒼真「(ため息)やれやれ、まぁ好きに呼んでくれた前」
珠武「さすが、博士の一人息子!懐広シ!__じゃあ俺リアモンテイマーになるために研究所行くとこだから!じゃあな子豚!また会おうぜ!」
蒼真「おい待て!その間違いは許さんぞ!」
珠武「ブヒブヒうるさいぞ〜子豚!」
蒼真「お前、わざとやってるだろ!」
珠武「農作業する子豚トウ!なんつって〜」
蒼真「ブヒー!もう許さんぞ!!待て!!!...っといかんいかん、落ち着け落ち着くんだ僕__」
召使「
蒼真「何?お母様が?わかったすぐ行く」
珠武「おい子豚!何コソコソしてんだ?」
召使「無礼だぞ小僧、この方をどなたと心得るか!?このお方はな、リアモン研究会第一人者リアー博士の一人息子にして次期リアモン研究会を引っ張ると言われている大物だぞ!16歳から2年間の旅を経ているのだ!小僧みたいなひよっこには口が聞けるだけでもありがたいと言うのに!」
蒼真「まぁまぁおじい、その辺にしてあげなよ」
召使「しかし
珠武「お!研究所見えてきたぜ!うおおおお上がってキタアアアアア!!!待ってろよ未来の相棒!」
蒼真「まぁ、いいじゃないか!
珠武「全速ダッシュううううう!!!」
間(BGM切替)
博士「ん?...おお!君は最近引っ越してきた
珠武「んお?俺に何かようですか!?俺今リアモンテイマーになるために研究所へ向かってる途中なんですけど...」
博士「うんうん、元気がいいのう!わしの名前はミスターリアー!リアモン研究者の第一人者じゃ!」
珠武「え!?てことは、リアー博士って...!?」
博士「そう!ワシのことじゃな!」
珠武「博士!俺に相棒のリアモンをくれ!今日俺は念願の16歳になったんだ!!」
博士「元気があって素晴らしいのう!いいじゃろう、ついてきなさい」
珠武「はい!!!」
間
博士「到着じゃ!ここがハジマタウンの研究所じゃ!」
珠武「うおおお!すっげええええ!!!」
博士「さてさて、君は相棒になるリアモンを貰いにきたと言っておったな」
珠武「はい!!!」
(BGM切替)
博士「では早速、選んでもらおうかの」
珠武「楽しみだなぁ、どんなやつなんだろう!」
博士「まずは一匹目、火を操るリアモン『ティラノン』こいつは、ちょっとばかし荒っぽいが人懐っこいリアモンじゃ」
珠武「うおお!かっけえ!!」
博士「そして二匹目、水を操るリアモン『スィーティー』こいつは、穏やかで見るものを和ませてくれるが、あまり人との絡みを好まぬ、故に懐くまでには時間がかかるが一度なつくと、ほれ、このようにデレデレじゃ」
珠武「うわ、何こいつ可愛い...」
博士「最後はこいつ、冷気を操るリアモン『レーキス』、こいつはいつもクールな性格で油断したテイマーに後ろから
珠武「おいおいマジかよ...って冷たッ!!!」
博士「おうおう、どうやらもう気に入られたようじゃな〜ふぉっほっほ」
珠武「笑い事じゃねえよ博士...」
博士「さてさて、どの子にするかね?どの子もワシの一押し初心者用リアモンじゃ!」
珠武「んんんんんん!どれも良すぎて決められねぇよ博士〜!!!」
博士「うむ、相棒になるリアモンじゃ!じっくり悩んで決めるといい」
珠武「こいつもいいし〜こいつも〜ああでもこっちのが〜いやいやこいつも捨てがたいし〜うあああああああ!!!」
博士「うんうん、元気が一番!」
珠武「よし決めました!こいつにします!!!」
博士「おぉ、ティラノンか!うんうん、いい相棒になりそうじゃな!」
珠武「これからよろしくな、ティラノン!」
ティラノンが嬉しそうに珠武へ飛びつく、珠武はそれを笑顔で受け止める。
最初の相棒との挨拶を一通り済ませた珠武に、博士が声をかける。
博士「では、新たなリアモンテイマーよ!君にこれを」
珠武「ん?なんだこれ??」
博士「それはリアモンスカウター、そいつは出会ったリアモンを登録できる優れものじゃ!」
珠武「これつけてみたかったんだよなぁ〜!よっと、博士これでいいのか?」
博士「うむ!ここを押すとはじまりの画面が表示される。まずは手始めに今からもらったティラノンを登録してみなさい。」
珠武「ええっと、ここを押すんだっけ・・・?おお!すげえ、ティラノン登録完了だぜ!」
SE爆発音
(BGM切替)
博士「なんじゃ、今の音は!?」
蒼真「トーさん、研究所の裏庭でものすごい爆発が!」
博士「うむ、蒼真よ、ついてきなさい!」
蒼真「あぁ!」
珠武「博士!俺も行きます!」
博士「君は危ないからここに残りなさい」
珠武「いやです!俺だってもうリアモンテイマーだ!」
博士「むむ、そうか...___ではついてきてもいいが無理はするんじゃないぞ、いいね?」
珠武「はい!行こうぜティラノン!」
間(場面転換)
(BGM切替)
A「ちょっと派手にやりすぎじゃないか?」
B「いいのよ、これくらいド派手にやった方が!」
珠武「なんだ!?お前たちは!」
A「誰だと聞かれて答えるバカがいると思うか?」
B「だけどまぁ、会うのはこれで最後だろうし冥土の土産に教えてあげるわ♡」
A「この世の歴史に残る為」
B「飛んで火に入る夏の虫♡」
A「どんな任務も必ずこなす」
B「成功確率100%♡」
A「エルメス!」
B「シャネル♡」
B「崇高なるボスに仕える、パニック団の2人には」
A「億万長者、輝く明日が待ってるぜ」
B「な〜んてね♡」
珠武「パニック団!?」
蒼真「パニック団、あちこちで騒ぎを起こし珍しいリアモンや歴史的遺産を盗む泥棒集団だ」
A「へぇ、リアモン研究会第一人者の一人息子、蒼真お坊っちゃまが俺達のことを知っているとは、光栄だねぇ」
B「坊や、いい子だから回れ右してお家に帰りなさい?」
珠武「舐めやがって!俺は今日、リアモンテイマーになったんだ!リアモンテイマーになったからには、その力があるなら!守らなきゃいけない!!!」
A「ふん、威勢はいいが果たして守り抜くだけの力を持ち合わせているのかな?さっきそこで捕まえた奴だが、試すにはちょうどいいだろ、いけスィーティー!」
蒼真「あのスィーティーは!?うちの研究所で大切に育てられた初心者用のリアモンじゃないか!」
珠武「なんだって!?ゆるせねぇ・・・頼んだぞ、ティラノン!」
B「あらら?その子、戦うのはこれが初めてね?初々しくてかわいい♡」
珠武「やるぞ、ティラノン!ええっと、遠距離技で様子を見て、できた隙を叩くのがいいんだったよな・・・ティラノンの遠距離技は確か・・・ヒノヤイバ!ヒノヤイバだ!いけ!ティラノン、ヒノヤイバ!!!」
蒼真「いいぞ、ヒノヤイバは
A「っふ、なんだそのしょぼい攻撃は!スィーティー、跳ね返してやれ!」
珠武「なに!?避けろティラノン」
A「スィーティー、ウォータービーム!」
蒼真「ウォータービーム、水属性の一直線に放たれるビーム攻撃で初心者リアモン
(BGM変更)
珠武「こういう時は・・・ええっとー・・・あ!そうだ!ティラノン!カエンを地面に向かって放て!」
A「なるほど、面白い戦い方をするんだな」
蒼真「カエンを地面に放ちその反動で飛び上がって回避した!?なるほど、確かにその方法なら回避できる!やるな
珠武「この日のために、バレない様にたくさん勉強して戦闘シミュレーションしてきたんだ!簡単には負けないぜ!いけ、ティラノン!ヒノヤイバ!」
蒼真「いいぞ、命中した!不利属性でも多少のダメージは入る、それにヒノヤイバが命中して体勢を崩している!これなら!」
珠武「そのまま畳みかけるぞティラノン!爆裂!熱血!大爆発!うおおおお、いっけえええ!ヒートプレス!!!」
蒼真「ヒートプレスは高く飛び上がるほど威力が上昇する技、先ほどカエンで飛び上がっている分威力があがる、いいコンボ技だ!」
A「っち、この程度のリアモンに負けやがって…所詮初心者用のリアモン、この程度か・・・」
珠武「よっしゃあああ!勝ったぜティラノン!」
(BGM切替)
B「んもう、そんな雑魚早く片付けてよね」
A「そうだな、遊びは終わりだ。いけ、ヴィーザム!」
蒼真「ヴィーザムだと!?あのリアモンは…」
珠武「どんなリアモンが来てもぶっ飛ばせば一緒だ!いけティラノン!」
蒼真「いいだろう、しかし、危ないと思ったらすぐ止めに入るからな」
珠武「あぁ!いくぜティラノン、ヒノヤイバ!」
A「またあのしょぼい技か…、かき消せヴィーザム」
珠武「なに!?」
A「これでおわりだ!ヴィーザム、カゼキリ!」
蒼真「カゼキリ、風を切るような素早い動きで敵を切り裂く、単純だが高火力のシンプルな技だ。シンプル故に使い勝手が良くメインウェポンとしての採用率も高い技だ。さぁ
珠武「避けろティラノン!」
A「ふん、いつまで避けていられるかな」
珠武「まずい、次が来るぞティラノン!ううう!こういう時どうすればいいんだっけー!?ええっとおお・・・ん?なんだこの技?いや!考えてる暇はねぇ!当たって砕けろだ!行くぜ!ティラノン!ファイアウォール!!」
蒼真「ファイアウォールだって!?、炎の壁でできの攻撃をシャットアウトし触れた敵は逆にダメージを受ける炎リアモン専用の防御技だ!これならカゼキリも防げる!しかし、なぜそんなレアな技を初めから覚えているんだ!?」
A「なるほどな、最初のリアモンにしてはなかなかいい技を覚えているじゃないか、だがしかし!ファイヤウォールはその場に拘束される技!ゆえにどれだけ隙の大きな技を使おうが避けれまい!遠距離から大技で破壊してしまえば何ら問題はないのだよ!ヴィーザム、サザナミノマイ!」
珠武「なんだあれ!?」
蒼真「まずい!ザヴィエル、シンカイノマモリ!」
A「邪魔が入ったか...」
B「(ため息)これだから男は...私先にこれ持って帰るから〜」
A「あぁ、すぐに追いつく」
珠武「あ、待て!」
A「おっと、お前の相手は私だ!ヴィーザム!」
(ヴィーザムの攻撃がティラノンに炸裂、ティラノン吹き飛ばされダウン)
珠武「ティラノン!立て!立ってくれ!ティラノオオオオオオオオン!」
蒼真「これはまずい、一旦引くぞ!ザヴィエル、倒れてるティラノンを連れてきてくれ!」
珠武「俺が...負けた...?」
蒼真「おい、何してる!」
博士「これは・・・なんということじゃ・・・非常にまずい状況じゃ...」
蒼真「トーさんここは僕が!」
A「おっと、お前はリアー博士だな?」
博士「あぁそうじゃ!おぬし、研究所でこれだけ暴れておいて、何が目的なんじゃ!」
A「目的?そんなもの珍しいリアモンに決まってるじゃないか、まぁ、お前がついてくるならこの場はこれ以上ては出さないが、どうだ?いい取引きだと思わんか?」
博士「むむむ、やむおえん...」
蒼真「僕が奴らを撃退する!父さんは早く逃げて!」
博士「蒼真よ、ワシはもう年寄りのヨボヨボジジイじゃ、ワシが無事でいるより若いお前が次のリアモン研究会を引っ張るのじゃ」
蒼真「トーさん!?」
博士「蒼真、あとは頼んだぞ...」
蒼真「トーさああああああん!」
A「何をごちゃごちゃと、早くしろ!」
博士「蒼真よ...不甲斐ない父を許してくれ…」
間(場面転換)
(BGM切替)
珠武「くっそ!俺がもっと強ければ...」
蒼真「いや、初めてにしてはよくやったよ」
珠武「そんなんじゃダメなんだよ!勝てないんじゃ!そんな力じゃ意味ないんだよ!」
蒼真「あまり気に病むな、あれは僕にも倒せるかどうかわからないほどの強敵だった」
珠武「だけど!お前の親父さんが、博士が連れていかれちゃったんだぜ!?俺が足を引っ張ったから・・・!」
蒼真「そんなことはないさ、君はよく頑張ったよ。そんなことより、今は君のために頑張ってくれた相棒の看病をしたほうがいいんじゃないか?」
珠武「そうだ!ティラノン!!!」
珠武はティラノンに駆け寄ると、優しく抱き上げる。
その姿は、ひどく傷ついており、苦しそうに息をしている。
しかし、珠武にはどうしていいかわからず、ただ抱き寄せ安心させることしかできなかった。
珠武「ティラノン・・・ごめんな・・・」
テイマーになってすぐにこの様な事態に巻き込まれてしまった珠武、そんな彼をよそに蒼真もまた、深刻そうな顔で俯いている。
蒼真「トーさん・・・僕は・・・」
蒼真は不安で押しつぶされそうになっていた、リアモン研究会第一人者である父親が連れていかれ、これからの研究会を引っ張っていかないといけないという重大な責任に・・・いつか引き継ぐ日が来ることは覚悟していただろう。しかし、このような形で引き継ぐことになってしまったことに己のふがいなさを感じずにはいられなかった。部屋の中が重い空気に包まれる中、その異様な静けさを壊すかのように、珠武が何かを決意した顔で蒼真に語り掛けはじめる。
珠武「俺、旅に出る!そしてティラノンと共に沢山修行して、強くなって!博士を助け出す!だから、その・・・待っててくれ」
蒼真「待っててくれって、君、その目は・・・本気、なんだな?」
珠武「あぁ、本気のマジだ!」
蒼真「ふふ、そうかい。そこまで言うなら止めはしないよ」
珠武「ティラノン、回復したらすぐ出発だ!必ず強くなっててっぺんとってやろうぜ!」
既に意識がないはずのティラノンが、珠武の声に答えるように頷いた、ように見えた
蒼真「頑張れよ、
召使「蒼真様、ここにいらっしゃいましたか」
蒼真「おじい!大丈夫かい?」
召使「
蒼真「そうか、よかった...」
召使「蒼真様は大丈夫でございますか?」
蒼真「僕は、大丈夫だよ。でも...とーさんが連れて行かれる時、ただ見ていることしかできなかった」
召使「蒼真様はリアモン研究会の希望、お父様はそれを命をかけてでも守りたかったのでしょう、その期待に応えられるようこのお爺も全力でサポートさせていただきますぞ」
蒼真「ありがとう、おじい」
召使「何でも、お申し付けくださいませ」
蒼真「じゃあおじいは
召使「かしこまりました」
蒼真「僕は、破壊された研究所の状態を確認してくるよ」
召使「はい、お気をつけて」
間
珠武「ティラノン大丈夫かな...」
召使「災難だったな、坊や」
珠武「誰だ...?」
召使「先ほど会ったばかりだというのに、もはや認知症になってしまったかね?まぁ、テイマーとして相棒をもらった初日にこんな事件に巻き込まれてしまったんだ・・・無理もない・・・おいたわしやおいたわしや」
珠武「ん?そのしゃべり方...あ!御坊ちゃまの近くでガミガミ言ってたお爺ちゃんか!ってか、誰が認知症だ!」
召使「そう騒ぐでない...___ふむ、おぬしリアモンはどうした?」
珠武「あぁ、ティラノンならここだ!見てくれ、こんなにぐったりしてるだ、こんなの初めてだから俺どうしたらいいか…」
召使「こりゃひどい、相当なダメージだ」
珠武「大丈夫だよな?ティラノンは元の元気なティラノンに戻るよな!?」
召使「そうじゃなぁ、これはとりあえず応急処置をし、様子を見つつ1日休ませたほうがいいな」
珠武「そうか...」
召使「ところでお主、次の目的地は決まっておるのか?」
珠武「いや、特に決まってないけど...」
召使「目的地も無しにここを離れようとは、計画性のない」
珠武「仕方ないだろ!とりあえず、色んなところを見て回るんだよ!」
召使「やれやれ、これだから最近の若造は...」
珠武「何だよ〜!その、爺さんのお決まりのセリフは!」
召使「ふん、まぁ特別に教えてやらんこともない。目的地が無いなら、隣町のシュトータウンを目指してみるといいぞ。この時期だと面白いものが見れるだろう」
珠武「面白いもの?」
召使「あぁそうじゃ」
珠武「なるほどな、じゃあティラノンが回復したら行ってみるよ」
召使「ここからシュトータウンまでは、しっかり舗装された道がある。その道は野生のリアモンも襲ってこない安全な道じゃ」
珠武「そうか、教えてくれてありがとな!じいさん」
召使「せいぜいかんばるんじゃぞ、蒼真様もお主には期待しているみたいだしな」
珠武「そうなのか、よーし!絶対に強くなってやるぜ!」
場面転換
攻撃され酷くボロボロな研究所の廊下を一人真剣なまなざしで歩く蒼真、その足取りは重く、一歩一歩に覚悟を感じる。そんな彼は研究所の外に出ると、立ち止まり天を仰いで無意識に独り言をポロリとこぼすように呟いた
蒼真「
彼の目もまた、覚悟を決めた一人の漢の真剣な目をしていた。
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