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    桜の下にへの応援コメント

    恐ろしくも幻想的で美しいお話ですね。
    無邪気で残酷なハルにぞくりとしました。
    とても面白かったです。

    作者からの返信

    子供というのは無邪気で残酷なものですが、ハルはかなり行き過ぎですね。残酷だから目が離せないものに魅せられてしまった子なのでしょう。
    面白く読んでいただけて嬉しいです。コメントありがとうございました。

  • 桜の下にへの応援コメント

    桜の描写が詳細になされており、かつ桜の目線であるからこそハルとナツという二人の人間の子どもの個性が排された状態で記されていて、新鮮でした。
    ハルの残虐性を間接的に描くために桜を主人公にするというのは美しい試みですね。そして、最後のタイトル回収に震えました。どこかで「きれいな桜の下には死体が埋まっているんだよ」という話を聞いた記憶がありますが、この話はまさにそれを示しているんだなと感じました。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     元々は桜に傷を付けるという、残酷とも思える行為に焦点を当てた物語として描き始めたものでした。無邪気な残酷さに対する植物の悲鳴のようなものを記してみたかったのですが、ちょうど「桜の樹の下には死体が埋まっている」という有名なフレーズを思い出してしまい、無邪気では済まされない事態が起きてしまいました。桜の妖しい魅力のなせるわざかもしれません。
     そんなことを思いつつ、タイトルに丸括弧を入れてみたのでした…。
     隅々まで読んでくださり、ありがとうございました!

  • 桜の下にへの応援コメント

    これはすごいっ!! 圧巻の筆致と物語の深みがすごいです。すごいしかいってないけどすごいです!!!(語彙力)
    想像力を掻き立てる余白と、あくまでも桜の視点なのも素晴らしいですね。こういう作品が書けるなんてかっこいいなあ。

    作者からの返信

     竹神さん、こんにちは!
     この物語、明言していないことが多いんですよね。ハルちゃんとナッちゃんの性別とか、年齢とか、他にもちらほら…。ぼやけた部分をどう見るかで解釈が変わると面白いなあと思いつつ、ともすれば説明不足と言われかねないやり方であるので、読者の方々の想像力に助けられております…!
     コメントくださり、ありがとうございました。

  • 桜の下にへの応援コメント

    コメント失礼致します、企画から参りました薮坂です。
    第一印象は「おおおすげぇ!!」でした。すいません語彙がなくなっております。
    まず、桜視点というのが珍しく、その筆致と文体に「すげぇ……美しい文章だ……!」と完全にやられてしまったのですが、読み進めていた時「ハルちゃん?」あたりでゾワゾワしだして、「花より他に、知る人もなし」でさらに「すげー!」と驚きました。いやすいません語彙が。それほどまでに衝撃を受けました!

    これって、筆致と文体がしっかりと確立されているから凄くて、そのギャップが面白いと感じたのです。一朝一夕じゃあできない、筆致のひとつの極致を見られた気がします。
    本当に面白い物語でした! あっぱれです!

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     そんなに褒めちぎっていただくと、て、照れます…!うへへへ。
    「もろともにあはれとおもへ山桜 花よりほかに知る人もなし」
     修行中のお坊様が寂しさに耐えかね、山桜に「私を理解してくれるのはあなただけなのだから、私があなたを愛するように、あなたも私を愛してください」と呼びかけた歌だとか。
     下の句だけを抜き出して現代風に読むと「ハルの罪、あるいはナツの末路を知るのは桜だけ」という感じになりますが、元来の意味を踏まえると、ハルからナツへ、あるいはハルから桜へ、「私(たち)を理解しているのはあなただけ」と言っているようにも思われます。また「もろとも(諸共)に」の部分に「ハルと桜」「ナツと桜」「ハルとナツ」を入れてみると、それぞれに独特な意味が見出されるかもしれません。「あはれ」という言葉は、本来は「愛しいと思う」という意味らしいですか、現代だと「哀れ」の方が先に浮かびそうですね。
     褒めていただけて変なテンションになってしまいました、えへへ。ありがとうございました!

  • 桜の下にへの応援コメント

    「筆致は物語を超えるか」から来ました。コメント失礼いたします。

     桜寄りの視点で語られることで、決まったあらすじの二人の物語が(そこにもひねりはありましたが)全く違った新鮮なものになる。自分にはない発想で、驚愕しました。
     桜視点というある種のファンタジーでありながら、気味が悪いくらいリアルさと説得力があるのが、作者様の技量なのだろうなと感じました。

     特に問題点というわけではないのですが、最後だけ、急に魂的なものが登場して、それまでのある種写実的な記述の世界から一変したのが、一読した時に戸惑いました。(終わり方としてはきれいだし、読み返すとこのシーンにつながるようなハルの言葉もあるような気がするので、単に読み手の力不足かと思いますが……。)

    美しいお話を、ありがとうございました。

    作者からの返信

     読んでくださってありがとうございます。
     どういうわけか、特に悩みもせずに桜の視点から書き始めておりました。刃を入れられるのが痛そうだったから、感情移入してしまったのかもしれません。
     そしてご指摘ありがとうございます。読者さまの問題ではないと思いますよ。確かに、言われてみるとけっこうな急展開です…汗 気づきませんでした。まだまだです…。
     鋭いご感想、ありがとうございました。

  • 桜の下にへの応援コメント

    拝読いたしました。
    これ系、好きなんですよ。
    想像力を搔き立てられます。

    桜の花の儚さと美しさ、可憐に咲いてはアッサリ散る姿が漂わす寂寥感は日本人を魅了しつつも、花吹雪=美(若々しさ)や生命を投げ打っても散る事を厭わない姿は、死生観と相まって、ある種の狂気や奇怪さを感じたのかもしれません。

    他の方もコメントされている通り、桜が無機質で、ただあるがままに淡々と受け入れていたのが恐怖を増幅させてますね。

    作者からの返信

     読んでくださってありがとうございます。
     桜というのは、考えるほどに日本の文化、日本人の感性に深く根付いているように思われます。筆致企画では以前にも桜がお題に上ったのですが、その時にもさんざん桜に思いを馳せておきながら、今回はまた違う一面を見つけたように思います。
     死生観という言葉が出たので便乗で書いてしまうのですが、今回は少し「植物の死生観」というのに思いを馳せたりいたしました。植物というのは生と死の在り方が根本的に動物と異なっているように思うのです。切り株から新しい芽が出るものあり、森全体が同じ個体であるものあり、他の個体とくっついてしまうものあり…。こんな生命に意識があったら、死に何を思うのか。桜の態度が私なりの回答ということになります。怖いですね…。
     コメントありがとうございました。


  • 編集済

    桜の下にへの応援コメント

    ひぇぇ美しい……けど恐ろしい……!
    自然の息吹を感じる描写に惹き付けられ、思考する桜の目線で見る世界のリアルさ。同時に自然から見た人と、与えらる痛みにヒヤリとし。独特の世界に物凄くのめりこんでしまいました。
    桜からしたら痛いし、人は横暴だな……と思っていたら、どうやら桜は少なからず楽しんでいた模様。ほっとしたのもつかの間、埋めてしまったのですね……。ぞわりとしました。
    凄いものを読ませていただきました。ありがとうございます!

    作者からの返信

     いいのすけこさん、こんにちは!
     自然というのは全てが全てを傷つけ合って、微妙なバランスの上で成り立っているのでしょう。ハルとナツはその世界への侵略者で、特にハルは大変な危険人物です。初めて桜の前に姿を現す前から、いつかはやる気だったのに違いありません。しかしそんな彼らも自然にとっては大した敵にはならず、すぐに慣れてしまう程度のもので、最終的には取り込んでしまいました。自然が一番怖いかもしれませんね。
     感想を下さって、ありがとうございました!

  • 桜の下にへの応援コメント

    な……何を埋めたんだ??

    いや、まさかね。
    違うだろ。

    と思いつつ、まだ見てなかったジャンルとタグを見ました(オイ!)

    ジャンルは現代ファンタジー。
    そして「残酷描写有り」で、タグの「サイコパス」……。

    あ、そういう事だったのねと納得。
    最初にタグを見てなくて良かったと思いました。

    桜視点(と言っていいのか?)なら残酷描写も美しいと感じるものですね。

    作者からの返信

     暗黒星雲さん、コメントありがとうございます。
     埋めたのはおそらく、暗黒星雲さんが想像しているものでしょう。作者は本文外で小細工を弄して読者さまをそちらへと誘導しております…。
     と言いつつ、実は、何を埋めたかについては断言しておりませんので、解釈は自由です。例えば堆肥でも一応、かなり無理矢理になりつつも、意味は通るんじゃ〜ないかと思ったりもして…。ナツに綺麗な桜を見せたいハルは桜にせっせと肥料をやっていた…(⁉︎)ナツが来なくなったから肥料をやらなくなった(⁉︎?)粘性のある液体?語り手の樹液だ!(⁇?)えええ?
     作者の想定通りのものを埋めたと見るのが一番綺麗におさまるとは思いますが、気が向いたら色々なものを埋めてみてください(オイ!)

  • 桜の下にへの応援コメント

    とても興味深く拝読しました。
    自然の力が感じられてよかったです。
    桜の視点でもなく、俯瞰する形になっているのが物語の奥行きを出していると思いました。

    個人的にには一点だけ気になりました。
    「ハルとナツの幼い日々の終わりは、唐突に訪れた。」
    時間軸とともに進むので、この一文だけ少し何が別の存在の視点に感じました。

    作者からの返信

     読んでくださってありがとうございます。
     とても細かく読んでくださったのですね…。この物語の語り手が完全に桜と一体でないことを指摘して下さった方は初めてです。
     語り手は「極めて桜に近いが、桜には理解できないことを理解できる何者か」なんですよね、実は。ほぼ桜と一心同体ですが…。
     ご指摘の部分は書き手としても違和感を覚えていた部分なのですが、なるほど、少し浮いている感じなのかな…。違和感の正体に近づけた気がします。
     素晴らしいご感想、ありがとうございました。

  • 桜の下にへの応援コメント

    ふづきさんがとてもふづきさん! さすがの表現力ですね。冒頭からの桜と動植物たち、自然の描写がほんとうに素晴らしい。においや手触りまで感じられるようでした。
    桜を通して間接的に伝わってくるハルの狂気がまた薄ら寒くてゾワゾワします。

    桜に傷をつけるというレギュレーションから、わたしも桜視点での話をチラッと考えたんですが、やらないでよかった!笑

    作者からの返信

     野々ちえさん、読んで下さってありがとうございます。
     ふづきさんがとてもふづきさん! 早口言葉みたいですね!……(・・?

     四月初旬に桜を見に近所の公園に行った時のことを思い出して書きました。芝生に桜が生えているように見えたのですが、地表はほとんど苔に覆われていました。もこもこの苔に座ってしばらくしたら苔がお尻の形に凹んでいたりして……。苔がわりと好きなのです。学生の頃に苔を顕微鏡で覗いたのですが、微生物がそれはたくさん住んでいて、なんて豊かな世界なのかと思ったりしました。
     そんな感じのステキ世界で、乱暴な子供がじゃれ合っているだけの物語にするはずが、ハルがナイフなんて持ち歩いているから……!
     ご感想、ありがとうございました!では、また!


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    桜の下にへの応援コメント

     春にさよならから来ました、西木です。
     普段は、あまり感想を書くような真似はしないタチなのですが、文章の綺麗さから思わず筆を取ってしまいました。慣れないことをしますので、拙い言葉にはご容赦を。

     冒頭の桜の情景描写、大変美しく感じました。よその作家さんを出すと頭が痛むと思われますが宮沢賢治の出すような美しさに重なるものを感じました。また、桜の視点から描かれるというも私には斬新に思えました。というのも、企画主さんの構想では、おそらく主人公の二人のどちらかの視点で描かれるのを想定して企画を組まれたのだと思います。それをあえて、桜の視点で描き切るという文才には脱帽するあまりです。
     『桜の木の下には死体が埋まってる』。他の方も感想で書かれていますが、おそらく、この話を構想するにあたっての重要なファクターがこの文章の一節なのでしょう。ですので、後半に描かれた淡々と書かれた文章から感じ取れる狂気と愛憎は作品全体を締め上げる重要な役割を果たしているのだと思います。短編ではありましたが、もう少し長めにそこに至るまでの描写を読んでみたいというのが正直な感想でした。
     最後に、作品の表情がとてもよく読み取れる作品でした。もし、次の作品で会える機会がありましたら是非ともよろしくお願いします。
     では、また。

    作者からの返信

     西木さん、読んでくださってありがとうございます。

     大作家様を例に出していただいて恐縮です。本当に畏れ多いことです!
     植物はものを言いませんし、目も耳もないのだから世界を人間と同じように捉えているはずもありません。視点を置くには難しい存在ですから、舞台装置として扱うのが普通かと思いますし、私も大抵はそうします。ただ、今回は色々なものが噛み合った結果、桜視点が一番しっくりきたのです。桜視点であるがゆえに人の心理を細かく描写することができず、読者様にゆだねる形になってしまいましたが…。
     桜の美しさをたたえる作品はジャンルを問わず多数ありますが、花の盛りを描くよりも花の散る様が描かれることが多いのではないか、と最近ふと思ったのです。「桜の木の下には死体が埋まっている」と言う有名なフレーズと、この思い付きがあわさって、このような展開が生まれました。
     また別の作品でお会いできると良いですね。
     嬉しい感想、ありがとうございました。

  • 桜の下にへの応援コメント

    「筆致は物語を超えるか」から来ました。

    序盤のもの言えぬでも生きている桜の描写が精緻で美しいと思いました。
    昔ファンタジー作品で動く木トレントについて書いた時に色々調べて、植物は化学物質で世界を感じているというのを知りましたので、その時知った植物世界をこうして文章に表せるというのは凄いと、そう思ったのです。

    また、「筆致は物語を超えるか」の他の参加作品と違った点として、桜に印を刻むナイフが、他者を傷つける存在として描かれていること。
    ナイフの妖しい照り返しが見える気がしました。

    作者からの返信

     読んでいただき、ありがとうございます。
     大学の頃に夢うつつに聞いた講義が活きました。

     植物が世界をどのように認知しているのか。その生命システム、他の植物や菌類との間に築かれるネットワークは、まさに小さな世界です。その一部でも表現できていたら嬉しいな、と思います。

     春にさよならのストーリーでは桜の木に傷をつける(代案可)ことになっていましたが、これは残酷な行為です。そして本作のハルは木や人を傷つけることができる道具を持ち歩いている。私はハルについて、得体の知れない人物、と言う印象を受けました。それを思うと、ゆあんさんのプロットからこの物語を生む際に最も大きく作用したのは「ナイフ」かもしれませんね…。

     自作への理解が深まった気がします。ありがとうございました。

  • 桜の下にへの応援コメント

    桜企画にご参加いただきありがとうございます。
    時を経るごとに膨らんでいくハルの狂気がとうとうナツに向けられたとき、けれど桜がそれを限りなく無機質な感情で眺めていたところに冷ややかな恐怖を感じました。
    梶井基次郎の「桜の樹の下には」の「美しさは死と繋がっているのだ」という一節をこの桜に読み聞かせれば、いったいどのように解釈するのか知ってみたいように思います。
    美しい作品を読ませていただきありがとうございました。

    作者からの返信

    読んでいただき、ありがとうございます。
    桜というのは奇妙な植物です。奇妙な点を全て挙げようとすると長くなるので、本作に大きく影響した点のみを挙げると、例えば「散る姿が心を打つ」ことです。物語、詩、歌など桜をテーマにした作品は数多くありますが、ここでは咲き誇る姿と同列以上に、散る姿が表現されています。こんな花が他にあるだろうか、と。
     桜の散る姿と死を繋ぎ合わせた結果がハルの凶行になってしまいましたが、桜はこれに関しては肯定も否定もしていません。この桜は哲学的ではありますが、あくまで桜であって、人ではないのです。
     ただ、木の下に埋められたものが構成要素になっているには違いなく、また思考にも影響を受けている様子がありますから、梶井基次郎先生の作品には狼狽えるかもしれませんね。
     丁寧な感想をくださり、ありがとうございました。