ランクアップ

ウゴカッタン

第1話どうすればランクアップ?

 人にはランクがある、たったこれだけ書いただけでランクがあるということを知り、実績が解放され今後はランクを利用できるように視覚化された。

 これが脳味噌の働きでありそのつぎの流れを欲するようにもなる。

大事なのは二千字を書くということ、書き切るということ、そこにランクアップのタネがある。

 だが二千字を書こうと思うと百の項目が必要になっていく、

つまり百の項目を埋めていく作業を反復して繰り返していくのを継続しなければランクアップを実感できない仕組みになる。

 一万の物語を書こうというのに近い、だが一万もの通りのある物語を描くことは難しく途方もない、ともすればホントのホントではあるが無駄に長いだけの文章をしたためるだけで特段の進歩も無い結果が出力される。こういうことを書くだけでなんとなく四百字詰め原稿用紙を埋めることは出来るとなるが、それの内容がこの程度である。体たらく。 ではここより先は残り1600字。

 文章が少なすぎても多すぎてもいけない少ないとボリュームが足りないので、何かをしているという気分が削がれてしまう、だが多いと一日に書ける分量には限界があるので失敗に終わることは目に見えている。そんなこんなである。

 なので文字を増やせばいいということでもない、 何を描くかの時にひたすら没頭できる単語の組み合わせの羅列から入るというのが実は一番楽しいことであり、種まきともいえることになるのだ。

 文章が芽生えて映えていく枝葉が色々と増えていってそこから剪定がはじまるというように、その多岐に渡った文章の発生を自ら体現出来ればおのずとランクが見えてくるというもので、やり方だけ連ねて行けばそのうちたどりつけるとも考えることは多い、何にせ、面白い面白くないはこの際抜きにして、一行ごとによく分からないものを書き記して示していくことが大事だと知れるところはある。

 ほんとのことを言うと、タイピングだけでお金が儲かるならみんなお金持ちである。だがそうはならなかった、タイピングだけでは儲からないし、もうタイピングは古いとすら人は言うようになっている、そうなると、このままではランクアップの可能性は薄い、ランクアップの近道はないのかもしれないが、それでもあがくだけの努力は続けていたいものということになる。 それが我々が生きるクオリティーキープの秘策ともいえる。 なので何万もの文章を書く物語を繰り返し反復し続け、やがて答えを得るまでのやり口、そういうものを増やしていければこれ幸いと偉大さ染みわたり浸透して当然であることの示しとなる。

 それが小説というもんである。 デカい話ではなく指先でひねってやればなんとなく満たされるという程度のものなのだ、繰り返し言うが、そこまで大変なことはない、物語が起伏に富んでいることを示すのも、謎の文章を書き残すのも自由なのだ、自由文というのが小説を作る上でふさわしさの特徴であるとするなら、その特徴を如実に表す文文文を示し続けて三百年過ぎれば神の領域に到達するといういわくつきの伝説があると知れる。 知れてしまったからには描くしかないのが物語の伝説性であり、全ての人間が知らずとぶちかましてる現実の中に埋没し没頭していることを知るなら、指先を動かすことで何かが紡がれていると錯覚する事こそが、その錯覚への傾倒こそが人類に必須な執筆栄養分であり、二千字をとりあえず続けた結果、答えである。 だがまだ二千字は遠い、二千字が身近に感じるほどに何かを早く描き続けて、書き続けたいと思う衝動が出てくるまで、延々と繰り返すのはまだ遠い未来のことになるのだ、そういうことになる。なんせ原稿用紙詰め五枚を一日で書きなさいという課題を先生に出されたら大半の人は筆を折る。 それが小中学と基本であったのに、人々はさも簡単そうに自分はなんだって描ける嘘をつけると、頑張ってしまう。 そこに地獄が広がっている。 文章にしたためた大半は何を描いているのか分からない、そんな物語にもならない長々とした連なりを眺めて、悦に入っていても答えは出てこない、書くのバリ時間掛かるにしても、読むのはそこまで時間が掛からないといっても、二千字を読むだけでもかなりの時間消費になる。何せ一分間に400字読了が人間の限度とも言われているので、この文章の二千字の連なりに目を通すだけで、大体五分は人から時間を奪うことになるのである。 出来ることなら五分で二千字を描ける才能を我に与えたまえ、そうすれば、読者一人を二千字でノックアウトすることが出来てしまうからである。 それはとてもいいことに思えるのである。 そうである。 我は文章を書くことでありとあらゆる人間を納得させて、そこで終わらせる、物語を終えさせたい欲求が強く表れている存在なのである。それが人類の未来であり指し示すべく与えられた心意気だ。二千字。文字数微妙に足りなかったので若干調整用の文章つらつら綴ってヴィクトリー、やったね二千字まで時間掛かったねの巻。であったいっかんの終わり完。 ヴィクトリーヴィクトリー、ダブルヴィクトリー。

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