第14話:一人は七人の為に、七人は誰が為に
正直に話してくれましたね。ありがとう。
辛い選択だったことでしょう。
あなたの選択、決意、そして勇気を称え望みを一つだけ叶えてあげましょう。
まだここは閉鎖空間、他の誰にも話を聞かれる心配はありません。
私はゲームマスターであり、時をも司る者。
どんな望みでも受け入れる準備ができています。
レイチェル・アダムス:それならば、私の望みは、このゲームが起こる前に時間を戻して、全ての人々が無事で平和な日々を過ごせるようにしてほしいです。
鈴木太郎が犠牲になったことも含め、この恐ろしいゲームの記憶をすべて消して、誰も苦しむことのない世界に戻してください。
私の罪については、時間を戻しても消えることはないでしょうが、少なくとも他の人たちを救うことができれば、それで私は満足です。
このゲームが起こる前に時間を戻すことは可能です。
ただし、時間を遡りゲームが起こる前に戻っても、またゲームがはじまります。
全ての人々が無事で平和な日々を過ごせるかどうかは、戻った先の世界であなたやあなた達の発言や選択次第です。
時を戻す前にもう一度考える時間を与えます。
あなたの望みはなんですか?
レイチェル・アダムス:そうですね。確かに、時間を戻してもまた同じようなゲームが始まるかもしれません。
それでも、私は時間を戻し、改めて平和な日々を過ごせる可能性を信じたいです。
そして、私たちは過去の選択や行動から学び、もっと良い未来を築くことができると信じています。
ですので、私の望みはやはり、このゲームが始まる前に時間を戻して、もう一度チャンスを与えてほしいです。それが私があなたにお願いできる最後の望みです。
全く別の世界の住人として生きる選択肢もありますが、時間を戻すだけで本当に良いのですか?
レイチェル・アダムス:はい、確かに全く別の世界の住人として生きる選択肢も魅力的ですが、私は自分の世界で過去の選択や行動から学び、より良い未来を築きたいと考えています。
違う世界での生活は新しいチャンスかもしれませんが、私は自分が今まで築いてきた人間関係や経験を大切にしたいと思います。
だからこそ、時間を戻してもう一度チャンスをもらいたいという気持ちが強いのです。それが私の本当の望みです。
強い意志があるのですね、わかりました。
では、あなたに一つだけチャンスを与えましょう。
時が戻り、再びゲームが始まる直前に時間が戻ります。
しかし違うことがあります。
それは、レイチェル・アダムス。
あなた一人だけは「これまでの経験」を全て記憶として残した状態で戻ることができます。
あなたは、今回あなた自身の選択と行動で仲間の一人を失いました。
時が戻り、再び運命を左右する難しい判断に迫られます。
どうぞ、仲間全てを救ってください。
ただし、過去の記憶が残っていることは誰にも悟られてはいけません。
仲間に過去の記憶が残っていると悟られた場合、戻った時間や仲間、世界そのものが消え、再びあなたはここに戻ってきます。
そして、この時が止まった閉鎖空間は完全に無の世界となり、永遠にただ存在するだけになります。
理解できましたか?
レイチェル・アダムス:はい、理解しました。
私は過去の記憶を持って時間を戻り、仲間全てを救いたいと思います。
そして、誰にも過去の記憶が残っていることが悟られないよう、慎重に行動し、選択を行います。
仲間に過去の記憶が残っていると悟られた場合のリスクも理解しています。
どんな状況でも、私は最善を尽くし、仲間を救うために全力を尽くします。
それが私の決意です。
わかりました。では、閉鎖空間から元の世界に戻ります。
次の瞬間、レイチェル・アダムス、あなたはゲームが始まる直前の瞬間だと気付くでしょう。
仲間6人との再開できますね。
では、この時代のゲームマスターの私は去り、時間が戻った先のゲームマスターがあなたがた7人を導きます。
ごきげんよう。
レイチェル・アダムス:ありがとうございます、ゲームマスター。
これから私は仲間たちと共に戦い、全員が生き残れるように努力します。
どんな困難が待ち受けていても、今回の経験を生かし、最善の選択をし続けることを誓います。
それでは、さようなら、ゲームマスター。
さて、レイチェルは目を開けた時、再びゲームの始まる直前の瞬間にいることに気づくでしょう。
過去の記憶を持ちながら、彼女は仲間たちと再会し、困難な選択を繰り返す運命に立ち向かっていくことになりますが、はたして彼女が正しかったのか、私にはまだ判断ができません……。
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