第8話 ごっこ遊び

菅野家

( ゚∋゚)「チョク、準備はできたか?」

彡(゚)(゚)「バッチリやで」


彡(゚)(゚)ノ「ほな、行こか」

彡 •⌄• )「待って!」


彡(゚)(゚)「どうしたんやカズコ?」

彡 •⌄• )「遊びに行くならワタシも連れてって」


彡(゚)(゚)「……ええか?ユッキー」

( ゚∋゚)「あったりまえよう!」


彡 •⌄• )「やったー!」

彡 •⌄• )「それで、どこにいくの?」


彡(゚)(゚)「台風で壊れた、橋の所や!」


彡; •⌄• ) .。oO(え……)

なにか嫌な予感がするけどワタシは二人について行った

幸雄くんは白い布と木製の薙刀を

チョク兄ィは笛といい感じの棒きれを携えていた

いったい何をするつもりなんだろう?


壊れた橋

彡 •⌄• )「まだ修理の途中みたいね……」

左右に細い高欄があるだけ

通行用の板は、はがされたままだわ


彡 •⌄• )「ねえ、チョク兄ィ……」

彡 •⌄• )「なにして遊ぶの?」


彡(゚)(゚)「義経、弁慶ごっこや」

彡(゚)(゚)「それじゃあ始めるで」ヒョイ


彡 •⌄• )「あ!危ない!!」


チョク兄ィは高欄の上に飛び乗ると

ピーヒャラと笛を奏で始めた


すると、白い布で顔を覆った幸雄くんが威風堂々と仁王立ちし


( ゚∋゚)「我こそは武蔵坊弁慶なり!」

( ゚∋゚)「其方が黙って刀を渡すならそれでヨシ!」


( ゚∋゚)「刃向かうのであれば力強くで奪うまで」

( ゚∋゚)「さあ!どうする!?」


彡(-)(-)ピーヒャラ♪

( ゚∋゚)「なるほど……聞く耳持たんと言うことだな」


( ゚∋゚)「ならば!」

と幸雄くんは勢いよく薙刀を振った

それをチョク兄ィは大きくジャンプして避け

いい感じの棒きれを降り下ろしながら着地した


(; ゚∋゚)「やりよる……」

(; ゚∋゚)「其方の名を聞こう……」


彡(-)(-)「ワイの名は……」

彡(゚)(゚)「菅野直や!」ドヤァ


彡 •⌄• )……

( ゚∋゚)……


彡;(゚)(゚)「しまった……」

彡;(゚)(゚)「つい本名を名乗ってもうた……」


(⌐⦿_⦿)「コラァ!そこでなにをやっとるか!!」


彡;(゚)(゚)「くっ警察まで来よった……」

彡;(゚)(゚)「捕まったら面倒や……」


彡(•)(•)「逃げるんや!!」


彡 •⌄• )「うん!」

( ゚∋゚)「応!」


ワタシと幸雄くんは同じ方向に逃げた

でも、チョク兄ィは細い高欄に再び飛び乗ると

そのまま悠々と渡って行く


(;⌐⦿_⦿)「危ないから止めなさい!!」

との警察の言葉もなんのその……

チョク兄ィは難なく橋を渡り終え、そのまま逃げていった


チョク兄ィが警察の目を引いてくれたおかげで

ワタシと幸雄くんも無事に逃げることができた


でも……

幸雄くんのように顔を隠していたわけでもなく

まして、大声で名乗りを上げたチョク兄ィはその後、すぐ捕まり

大目玉を喰らう羽目になった

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