いつか君が愛した僕へ

あの時、聞こえていたかな?お兄ちゃんの声が

心から大好きだよって

でも、、、

やっぱり寂しいよって、今更言葉にしたら

君を困らせてしまうかな?

困った顔をして不器用に鳴くのかな?

本当は、不器用に泣いていたのは僕の方だったね

こんな日が来ることを知っていたなら

おはよう、おやすみ、行ってきます、ただいま

もっとちゃんと言っておけば良かったね

今更後悔しているんだ

君は幸せだったかい?

僕と出会って楽しかったかい?

僕は毎日が楽しくて幸せだったよ

僕を見付けてくれてありがとう

君がくれた沢山の物を僕は返せていたかな?

もう一度君に会いたいよ、、、

ううん

違うな

大好きだよ、愛を教えてくれてありがとう

愛してるよ


膝の上に乗っていたしろくろさんが床に飛び降りる。

もう一度だけ君の声を聞かせてくれる?


んー。


ああ、本当に君は不器用になくんだね

頭を撫でた。

しろくろさんは駆けていった。

てってってってっ

ああ、もう君の足でちゃんと走れるんだね

良かった


目が覚める。

ソファーに腰を掛け、骨壷を抱えたまま眠っていた。

やっぱり、もう、君は居ないんだ。

この世には知る術が無ければ、決して知り得ない想いで溢れている。

行き場を無くした想いの欠片達はどこへ行くのだろうか。

僕はこれまでもこの先も、どれだけその、想い、を取りこぼしながら生きて行くのだろう。

成就されなかった、想い、が少しでも寂しくないように

願わくば


いつか、 僕が君を愛したように

君が、  僕に愛を教えてくれたように

愛した、 想いの欠片が巡り巡り、いつの日か

僕へ、  届きますように。



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