木曜日の詩集
瞳
木曜日
乗り越えるなんて言わないで
ヘッドライトがまばたきをして
コンマの中に飛び込めば
溶けた光は
魚のように
四方八方に散っていく
僕はただ目を閉じて
言葉の翻る一部始終を
掴んで呆れた顔をされたい
水気を切って
枝に結んだ
満開の想像は
すでに鉱石のような硬さ
深呼吸をスライスして
文脈の隙間から
ひらひらと
体積を失った足音は
通過した木曜日から
ただ、空へ、空へ、
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