第17話 降り積もる白哀(ᛒᛃᚨᚲᚨᛁ)
ロッギオネの中心地、白銀の女神エディウスを
粉雪散らつく様な白き鎧を脱いだ白銀の少女。
長きに渡る髪の毛さえ銀世界、
されど性を求める乙女に堕ちのび、一番弟子ルオラの部屋を
女神が
同じ性同士が重なり求める
今夜は
濡れた愛欲の
ルオラは独り、大人の煙草を
少女エディが唯一嫌うルオラの汚点だ。例え愛
「エディ……
少し窓を開け、街並みの灯り失せた夜に視線と記憶を落とすルオラの指摘。神を
加えて『その力、我が譲り受ける』堂々宣言してみせた例の
教えを解かぬ戦頼みな女神の存在意義、
それは白銀の乙女が、同性を好む
エディウスは、名も
元来、男の
やがて長い黒髪を結い、口元にほくろの在る
異性を全く以て愛さず、当人も気づかぬうちに歳がひと回り以上若い金髪の女性をこよなく欲する
この際、
性別無き存在が、踊り子に移り変わった後の話。ルオラが
「わ、判っている……」
酷く言い
エディはルオラの香り
「い、言われる迄もな…い」
己が生誕して200年、さらに人間の踊り子に生まれ変わってから
百数十年──。
人の歴史、ましてや一個人の人生と照らし合わせるならば伝承が
それはこの世界軸に於ける
さりとて同じ人族でも
彼等の側に立ち返れば
また
白銀の女神、水に等しき透き通った今の己に触れながら独り孤独な
──
◇◇
一方、
何しろ圧倒的戦力不足のヴァイロ陣営。まともに勝負出来るのは、ヴァイロと弟子の総5名。乾いた笑いさえ起きない。
然もアテにしてた新戦力、黒い竜ノヴァンが敵のシグノ相手に軽くあしらわれた。
神竜──神を
ノヴァンが戦力差を埋めてくれねば戦争処か話にならぬ。
さらにエディウスが無詠唱で具現化した
悩ましい事柄が余りにも多大過ぎ、何から手を付ければ良いのか
取り合えずヴァイロのツリーハウスに押し入り作戦会議──とは名ばかり。
菓子を
ヴァイロの子供達──酒要らずの酔いどれ共が、矮小過ぎる暗黒神の神殿に収まり切れず、哀しい放し飼いに転じたノヴァンの耳を揺らす程の怒声を発した。
然も酔っ払い達の矛先が
ダンッ!
「なんだなんだぁッ! ノヴァンの情けねぇ
リンネが
「まあアズの話、判らんでもない。まさか白い竜の鼻息ひとつで吹き消されるとは……」
青い
「あら、私の創造した黒い
良く整った灰色の長い髪を
本音の処、興味がない。何しろ御目当てのヴァイが不在。どれだけ御洒落しようが
加えて未だ
軽く
「──処でリンネ、ヴァイは一体何処へ出掛けた?」
アギド、顔こそ普段通りの冷静ぶりを装うが実の処、彼も相当
アギドは以前師匠ヴァイロと話した
「えと……フォルデノ王国の貴族に頭を下げに行って来るとか」
フォルデノ王国の貴族達、ノヴァン錬成に大枚叩いた
いつもより声が小さいリンネ、やはり肩身が
自分の歌で与えたノヴァンの意志、これが上手くいかなかった? 身勝手な思い込みで何の
「──で、その後シアンって女の人がやってる喫茶店を訪ねるとか……」
続きの話について語尾が
前半戦はヴァイロの御仕事、此方は言い逃れ出来ないお遊びなのだ。
「はぁッ!? そんなのただの遊びじゃないですか! 然も女性がやってる喫茶店に独りとか。リンネは嫌じゃございませんの?」
やはり真っ先喰い下がるのはミリア、リンネの向こうに知らぬ女が透けて見えた気分で嫌悪感を
「い、いや……べ、別に。やましい事が在る訳じゃ……ない…し」
🪄︎︎─Saga "Vairo" et "Edius"— ACT17 Ending
ᚹᚨᛁᚱᛟ(Vairo):"Share a star of hope with me"
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