第36話「ジルディオVSガングウ」

ガングウ「見よ!これが殺し屋の長、暗殺王の殺人鬼だ!」


向かうガングウ


ジルディオ「速い!!」


シュ


頬をかすめる


ジルディオ「く!」


ザシュン


後ろを振り向く間もなく背中を爪で裂かれる


ジルディオ「ぐぁ!!」


ザシュシュシュシュシュシュ!


ジルディオ「ぐぉ!!!」(あの巨体で…なんつー速度してやがんだ!これが暗殺王の殺人鬼!)


ガングウ「狙った獲物をしとめそこなったことは一度もない!」


かわすジルディオ


ジルディオ「ふ!」


かわす


ガングウ「遅いわ!」


ド!


殴り飛ばされるガングウ


ジルディオ「あんたがな」


ガングウ「ぬぅ!やるのぉ」


ジルディオ「…」


ガングウ「風で相手の動きを殺し、自分の動きを上げたか。戦闘慣れしておるようじゃの小童」


ジルディオ「確かに速いが、慣れればどうってことねぇな」


ガングウ「慣れ、じゃと?」


ジルディオ「あぁ、あんたのその動きはもう見慣れたぜ」


ガングウ(馬鹿な!殺人鬼を出してまだ3分も経ってないぞ?!それを見慣れたじゃと?!)


ジルディオ「どうした?開いた口がふさがらねぇほど信じられねぇか?」


ガングウ「ククク、ムハハハハハハハハハハハ!!面白い、やはり貴様との戦いは楽しいぞ!」


ジルディオ「だから、俺は楽しくねぇんだって」


ガングウ「なぜわしが、創設からずっと暗殺の頂点に君臨しているか知っておるか?」


ジルディオ「知らねぇよ、興味ねぇし」


ガングウ「わしの能力が…あまりにも強大でわし以上に暗殺王にふさわしいものがおらんからじゃ!」


ガングウの右腕がデカくなっていく


ジルディオ「…膨張してる」


ガングウ「ククク」


右腕が巨人並みの腕になる


ガングウ「『剛腕滅殺右(グレイトフル)』!これがわしの能力じゃ!」


ジルディオ「ただでけぇだけの右腕じゃねぇか、そんなんで暗殺の頂点に居続けられんのかよ。殺し屋もずいぶん楽な仕事なんだな」


向かうガングウ


ガングウ「小童が、わしのこの腕は一撃必殺!受けたものはパンチ力が強大過ぎて…血の塊と化す!」


ジルディオ「ようするに、受けなきゃいいんだろ?」


ガングウ「ぬるい」


かわそうとするジル


ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


ガングウ「ふむ、揺れぬか!ブラフマーの奴、わしの部屋だけ特別細工してあると言っておったが…ここまでとはな」


後ろに引くガングウ


煙が晴れる


ジルディオ「ハァ、ハァ、ハァ…ゴホ!!!!」


死にかけのジルディオ


ガングウ「ほぉ!この右腕を受けて人の形を保ったのはお前が初めてだ」


ジルディオ「ハァ、ハァ、ハァ…」(なんだ今の?!かわそうとしたら奴の右腕に吸い込まれた!息をするのですら苦しい!!!)


ガングウ「一度受けてもう気づいただろ?この右腕は絶対不可避、振り下ろされたら的になるしかないのだ」


ジルディオ「ハァ…ハァ…ごふ!!」


ガングウ「若造にしては頑張ったほうだ!わしに能力を使わせ、わしの能力の一撃を耐えたのだからなぁ!誇れ、お主は十分やった。ただ…相手が悪すぎたのじゃ」


ジルディオ「ハァ…く!!」(膝が震えてやがる!こんなの初めてだ!暗殺王ガングウ!…紛れもない殺し屋の長だ)


ガングウ「さぁて、二撃目はどうする?」


向かうガングウ


ジルディオ「ッ!!!」(負けるかよ!絶対に!!相手が暗殺王だろうが神だろうが悪魔だろうが、俺は俺の仲間のために立ち止まれねぇんだよ!!)


ガングウ「フフ」


ジルディオ「『天地爆誕(グランダール)』!!」


天地爆誕!


ジルディオ「天変地異…豪拳の一撃!!」


立ち向かう!


ガングウ「無駄だ!!」


ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


後ろに引くガングウ


ガングウ「ムハハハハ!オーグを倒した力もこの程度か!まるで歯ごたえがないぞ!」


煙が晴れる


ガングウ「暗殺、完了」


ジルディオ「ハァ…ハァ…」


ガングウ「なにぃ?!!!」


ジルディオ「ハァ…あぐ!!」


ガングウ「二撃受けて…まだ砕けないだと?!!」


ジルディオ「砕けるかよ…ハァ…俺が…俺が負けたら、誰がOYNを引っ張っていくんだ!」


ガングウ「小僧が…」


ジルディオ「今は俺がぁ…あいつらの道標になるんだぁ!!」


向かうジルディオ


ガングウ「今度こそ終わりだぁあああああああ!!!」


向かうガングウ


ジルディオ「天地、奥義!…」


ガングウ「死ねぇえええええええええい!!!」


ジルディオ「『天地激滅拳(グランディスガイア)』ァ!!!」


ぶつかり合う!


ガングウ「ぐぅ!!受け止めた?!そんなはずあるかぁあああああああ!!!」


押されるジル


ジルディオ「ぐぅぅぅぅぅ!!!」


ブシュ

ブシャァアアア


ジルディオの腕から血が噴き出す


ジルディオ「負けられるかよ…負けられねぇんだよ!」


頭から、目から、耳から鼻から口から

そして背中、足、ありとあらゆるとこから血が流れ吹き出す


ガングウ「貴様のようなガキ一人に、わしの能力が敗れるかぁあああああああ!!!わしは殺し屋の頂点、暗殺王のガングウ!伊達に何十年もこの席にいたわけではないわぁあああああああああ!!!」


ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


ガングウ「…ぬ?!!」


ジルディオ「ハァ…ハァ…そんなの知るかよ、暗殺王だろうが何だろうが…俺たちの敵は俺がぶっ飛ばす!!あいつらの未来を…俺が切り開く!!!」


押されるガングウ


ガングウ「な!!!!!!」


ジルディオ「うぉおおおおおおおおおおおお!!!!!」


ドォ!!!


ガングウに一撃!


ガングウ「ぬがぁあ!!!」


ジルディオ「天変地異ぃいいいいいいいいいい!!!」


嵐が、雷が、狂気の雨がガングウに襲い掛かる


ガングウ「ぐぉおおおおおおおおおおおお!!!」


ジルディオ「く!かてぇ!…でも出し尽くせ俺!これが俺の全部!想いを乗せた全力だぁああああああああああ!!!」


ガングウ「ぐぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」


ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!


ジルディオ「ハァ…ハァ…」


煙が晴れる


ガングウ「ハァ…ハァ…小童、がぁ!…」

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