北海道中膝栗毛
緋月慶也
北海道へ行こう
202x年3月某日のこと。
意気揚々と自分のアパートから出た私は、重いキャリーバッグを転がしながら駅へと向かっていた。
駅に着き、電車を待つ私。その心の中は、北海道への渇望でいっぱいであった。
やっと来た電車に乗ると、しばらくの間、電車に揺られモノレールが通る駅に向かった。モノレールが到着すると少し急ぎ足で、がらがらと音を立てるキャリーバッグを横目にしながら車両へ乗り込んだ。
軽快な音楽とともに、閉じる扉のそばへ近づき、空を飛ぶ飛行機をじっと見ながら
さらに心躍らせた。
空港に到着すると、ちらりと自分の腕時計に目をやり、余裕があることを確認すると
パンフレットをバサッと開き、カツサンドを買えることができる店を探した。
しばし時間が過ぎ、とある店に決めた私は荷物を手荷物カウンターへと預けると
人混みの中を、すり抜けるようにして店へと向かった。
ようやくお目当てのカツサンドを買えた私は、すこし上機嫌になりながら、その足で
保安検査場へと向かった。無事検査を終えて、少し歩くと、飛行機が飛んで行く
姿が見えた。さらに高ぶっていく心を抑えながら、ゲートへ向かい飛行機へと乗り込んだ。窓の外ではせわしなく人やコンテナが動いている。旅はまだ始まったばかり。
そう思いながら私は、イスに深々と座った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます