転生ハーレム物かと思ったらもはや逆ハーレムでした

あああああ

第1話

「うわぁぁあああぁぁあ!?」

情けない声とともに目が覚める。

悪い夢を見ていたようだが覚えてない。

ぼーーーっ…

気分がいいわけでも口癖でもない。まだ覚醒してない頭であたりを見渡す。

どうやらここはどこかの学校の教室のようだ。

知らない景色、知らない人たち…。

俺は冤罪で捕まり無期懲役だったはずだが…。

信じられないことだらけの中、特に目を離せないのが空中に静止している巨大隕石だった。だったというのも、そんなことよりこの教室の生徒は俺以外おんなということのインパクトが巨大隕石よりも強かったからだ。

なるほど、異世界転生ハーレム物か、そう感じこれからの生活に胸が飛び跳ねていた。

「ヲイwサイトウハジメチャンタコルクンセイマツタケwフゥフゥwコノモンダイトイテミロWWWW」

…は?

黒板の前に立っている教師らしいものが教師とは思えない発言をしている。

まじで聞き取れねぇ…。

ぼそっと呟いた。

時間はあっという間に過ぎ、気づけばチャイムがなっていた。周りのおんなに話しかけられないようトイレに走り込み、今の自分について考え始めた。

胸ポケットに入ってある生徒手帳やスマホから色々なことがわかった。

名前は斎藤寄人、年齢17の高校2年生。学校は大田県立早地高校。

大田県など聞いたことがなく地図アプリを開いてみる。日本列島はそのままなのだが、北の大田県、南の鎌田県の2つにかない。

他の国も基本2つの区域しかなかった。

ほかにも分かったことはあったがさほど必要なことではなかった。

トイレを出て教室に戻る途中、モブそうなおんなから

「ヨリトモトモトウシカマルドノミノッピーザwチマルコウケトルデゴザルハッハッWW」

…は?

理解出来ぬまま何かを渡された。

クラスのおんなとたくさん話したが、一つも理解できないまま放課後になった。部活動は空手部だったが今日は無断欠席し帰宅することにした。

自分だけ言語が違うのかと不安になりつつ公園の横を通ると子供たちが

「じゃ~んけ〜ん、ポン!」

「お前ら禁じられた機会平気でつかってんじゃねぇぞ。」

など、俺の知ってる日本語を喋っていた。

あの学校内だけかよ…気が狂うわ

そう思いながらぼーーっと歩いていると遠くから

「なんだよぉもうー!またかよぉー!」

次の瞬間とてつもない速さで野球ボールが目の前に飛んできた。

あっ死んだ。

反射的に目を瞑ったが痛みはやって来なかった。少しづつ瞼を上げると飛んできたボールがゆっくりとなっていた。

他の所に目を移すと、三方向から飛んでくるボール全て遅くなっていて、時計の秒針もほとんど動いていなかった。

そして何より驚いたのが、自分までも遅くなっていることだった。

あかん、このままやと死ぬぅ

全力で避ける方法を考えたが、考えているうちに時間は元の速さを取り戻し、俺は元の速さで気を失った。

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