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すべてのエピソードへの応援コメント

  • とても素敵な、心が温かくなるストーリーですね。
    エンディングの、これからの未来の2人がどのように生きていき、どのように関わって行くのか、読者一人一人がそれぞれ、その先を想像し物語を展開できる。
    100人の読者がいたとしたら200通りの2人の未来の物語ができるわけですね。
    蛍の光のような優しい柔らかい光のような優しい文章。
    とても良い作品だと感動しました

    かつみ

  • 80年後の後日談ですね。
    なんだかジーンと来ました。

    ガダルカナルへ行ったということで、これはもうダメかなと思っていたのですが、水木しげる先生のようにちゃんと生き残って帰ってきた人もいるので、ほんの僅かな期待をしていました。戦死されなかったことは良かったです。

    しかし、生き残った事が本人にとって良かったのかどうか。
    それは本人次第なのでしょう。

    ビルマの竪琴の主人公……水島さんでしたっけ。
    あの人のように帰らない選択をした人もいたようですし。

    戦争が個人の心にどれだけの痛みと苦悩をもたらしたのか、戦後生まれの自分たちには知る由もありませんが。人類は時に罪深いものだなと思います。

    それは例えば、桜の木を切る事にも通じるかもしれません。
    多くの人の幸福を実現する行為が、少数の人の心を傷つける事もあるのでしょう。

    ソロモンから来たハル君の写真が、日本とソロモン諸島の友好を結ぶ架け橋になって、あの桜は保存される事になりましたってオチがいいなあ。

    あ、勝手につらつら言い放ってしまいました。
    この後日談はすごく良かったです。

    作者からの返信

     読んでいただきありがとうございます。
     正直、この話を書くかどうかはかなり迷いました。前話で、一区切りをつけての短編だったので、これ以上書いたら蛇足になるんじゃないかと少し不安になっていました。
     構想の段階で、春雄の生死は不明という結論で物語はおしまいになる予定でした。ですが、感想の欄にも春雄の生存をどこかで望んでいる方がいて、僕自身も春雄には死んでほしくないなと思った結果、自然と筆が動いていました。
     改めて読んでいただきありがとうございます。この話を気に入っていただけて本当によかったです。
     では、また。

  • ガダルカナル、ということは春雄はもう……

    仮に春雄がこの世にいないのであれば、最後の夏子のリアクションはもう少し悲しげなものになる気がしたので、ちょっとだけ違和感がありました。
    もしかしたら彼女のリアクションこそが春雄が生き延びて、どこかで放浪生活を送っているという証左なのかもしれませんが。

    作者からの返信

     読んでいただきありがとうございます。
     春雄の結末については、あえて触れてはいません。彼が、生きているのか、それとも命を落としたのかは読者の想像に委ねるようにしています。ただ、一つだけ言えるのは、春雄の『オマエヲ、マモル』という意思が、夏子を支え続けた。彼の思いを受け継いで生き抜き、家族を作り、子を成し、人としての幸せを守り通して生きてきたとだけ。それはきっと、春雄がいなかったらできたことではなかったと思います。
     改めて、読んでいただきありがとうございました。また、別の作品でお会いできる機会があれば。

  • こんにちは。企画から来ました薮坂と申します。よろしくお願いします。

    作品を読ませていただきました。切ない片想いにのせたハルの気持ち……! しかもまた会えるかわからないという時代設定、素晴らしいと感じました。
    ナツとハルが逆転しているんですね、この作品は。そして最後のフレーズ「受け継いだ夏が、もう少しでやってくる」というのに見事にかかっていて、あぁ、素晴らしいなぁと感じました。お見事でした。

    ひとつだけ指摘するならば(今回は指摘あり企画なのでご容赦ください)、桜に敬礼をして丘を下ったハルオと、孫を連れて桜の木にやってきたナツコの間に、場面転換などの印をいれてはどうかと思いました。

    ゆったり話が進む中で、「孫を連れた夏子」がいきなり出てくるので、場面転換を見落としたかなと思ったのです。
    「おや?」という軽い違和感でしたが、この「春から受け継がれた想い」を「受け継いだ夏」に繋げるところが素晴らしいので、もう少し間があってもいいのになぁと思ったのです。あくまで私個人の感想ですので、あえて狙っているならそのままがベストと思います。

    長々と感想を書いてしまいましたが、良い作品でした。とても味わい深かったです!

    作者からの返信

     拙作を読んでいただき、ありがとうございます。
     名前を入れ替えたのは、やはり戦争に行って散ってゆく様から思い浮かべるのが桜であったり春のイメージが強かったので、企画主に相談をして名前を入れ替えての作品でした。最初は、特攻隊で考えたりもしたのですがあまりにもディープすぎる内容であるのと、生物を扱う恐ろしさのあまり断念してしまいました。
     指摘をいただいた部分ですが、確かに言葉をもう少し重ねて良いのではないかと思いました、自分の中ではあれぐらいがくどくなくてベストな気もしますが、読み返してみると確かに展開を急いでいるようにも感じます。
     改めて、数ある作品の中から拙作を読んでいただきありがとうございました。
     また、別の作品でお会いする機会がありましたら是非、よろしくお願いします。
     では、また

  •  こんにちは。筆致企画から参りました。
     切ない片思いの物語でしたね。夏子の方も春雄を憎からず思っていたようでもあり、両片思いのようにも感じますが…。
     気になった点を申しますと、意味の解りにくい文章が散見されました。例えば、夏子が春雄にゲンコツを入れて謝罪行脚に行かせるシーンでは、文頭と文末で主語が変化しており、かつそれが文字として表れていないので、夏子が謝罪に行かされたのかと読めてしまいます。回想と現在を行き来する全体の構成も相まって、少し読みにくく感じました。
     「4年後、1941年」、のフレーズがとても良かったです。このご時世(これは現在のご時世的にコロナのことかと読み飛ばしましたが)とか、春雄の歌とか、飛行機の編隊とか、コツコツと編み込んだ違和感が、ここで一気に回収される感じがして、とても綺麗だと感じました。筆致企画が始まってから半日の投稿と伺いましたが、その短期間で組み立てたのですね。すごいです。
     素敵な作品を、ありがとうございました。

    作者からの返信

     読んでいただき、ありがとうございます。
     指摘をいただいたところは、私の文章力の至らなさということもあり早速読み返して推敲をしていきたいと思います。
     言葉のフレーズは特に意識しました。一言、一言で印象に残る言葉を段落ごとにおく文章の書き方は自分が小説を書いていてよく使う技法だと思っています。もし、そこが印象に残ってくれたら幸いです。
     では、また。次の作品でお会いしましょう。

  • 桜の美しさと人生が重なるような、短編ながら世界観の広がりのある作品だなと思いました。

    指摘ほどではないのですが、読んでいて時代設定がはっきりするのが、結構後半になってからでした。最初は現代かな、でもちょっと言い回しが古風かな、あー、戦時中か! みたいな。

    あえてそうしているのなら、無視して頂いていい感想なんですけど。ジャンルで予測できるのかもしれませんが、作中のより早い段階で時代設定がはっきりわかったほうが、作品世界に入りやすくていいような気もしました。参考までに。

    作者からの返信

    読んでいただきありがとうございます。
    時代設定を、最初に提示しなかったのは意図して行いました。というのも、最初に時代設定を提示してしまうと、主人公の未来が悲惨なものであるというのが予想できてしまい、後の文章になって「予想できたな」と思わせてしまうのを恐れたためです。なので、言い回しや、文章でノスタルジックさを演出し、あえて断定させないで読者の想像力を膨らませる意味合いで、時代背景の設定を最初に提示しませんでした。もちろん、時代背景を最初にだそうとも考えたのですが、あえて出さない方が想像力が膨らむかなと思った次第です。
    改めて、読んでいただきありがとうございました。また、別の作品でお会いできる機会がありましたら、よろしくお願いします。
    では、また。

  • はじめまして。面白そうな企画があるなと思い、そこからこちらの作品にお邪魔いたしました。他の皆様みたいな有意義なコメントは全くできなくて恐縮ですが、拝読した感想を……

    兄の和夫は素敵な女性と結婚して、次の世代、さらにそのまた次の世代までつなぐことだってできたのに、弟の春雄があまりにも不憫で、本当に切なくなりました。兄に対するコンプレックスと、春雄の素行の悪さが悪循環を生みだしていた(そして、周囲の春雄に対する態度がそれに拍車をかけていた)状況と相まって、本当になんでこんなことに……という気持ちです(もちろん、畑荒らしはNGですが)。
    そんな春雄にとって、夏子は唯一の帰る場所となってくれたのですよね。恋愛としては実らなくても、帰る場所で居てくれたことが、春雄の心の支えになってくれたのでしょうか。そういった状況で、夏子を守ると桜の木に刻み付けた春雄の心境を思うと、言葉にならないです。

    素敵な作品をありがとうございました!(なお、「春にさよなら」企画の中で、一番初めに拝読しました)

    作者からの返信

     本企画で、さまざまな名作の中から拙作を最初に読んでいただきありがとうございます。
     春雄と夏子の関係なのですが、単純に恋人関係、で終わらせてしまうと正直言ってあまり面白味に欠けるなと思った結果、生まれたのが今作でした。何も、幼馴染以上の関係を主催者様は提示されていなかったので。
     第二次大戦の時代、長男以外の存在はやはりあまり扱いが良くなかった、戦争に行かされるのも長男ではなくその下の男兄弟と昔、祖父からよく聞いた話でした。今作も、昔祖父から聞いた話を少し自分の中でリブートして書いたものになっています。人間関係の模様なども、少し自分自身の周りにいた人の経験に合わせて書かせていただきました。少しでもリアリティを持っていただけたら作者冥利に尽きます。
    では、また。次の作品で。

    編集済
  • こんにちは。
    企画から参りました。

    春雄の純愛が空振ってしまい、何だか切ないですねえ。
    と言いますか、企画主さまは大抵そんな切ないストーリーを提示されます。そんな切なさを上手く表現されているなという印象です。

    気になった点は二つ。

    一つは、軍の学校です。
    東京で軍の学校と言えば陸軍士官学校だと思いますが、春雄が士官学校に行けるような、優秀な人物だったのか。

    もう一つは、時系列が前後してたりすっ飛んでる個所が少し多いかな。初読の時はすこーし戸惑いました。

    以上になります。





    作者からの返信

    読んでいただきありがとうございます。質問について、少しお答えさせていただきます。
     まず、晴雄の設定と言いますか、物語構想での人物像ですが、晴雄自身出身が村の地主的な立ち位置の割といいところの出身という設定があります、なので教育関係は割と結構いいところを受けていました。物語にもある通り、素行が悪い部分が目立ちますが、決して本人が思っている以上に頭が悪いわけではありません。その原因も長男の和夫が優秀だったということもあって両親の期待の目も和夫に向けられていたというのもあって自分自身をへり下ってしまい、歪んでしまったというのがある、というのが晴雄という人物像です。なので、夏子との約束を皮切りに当時倍率の高かった士官学校などの入学では晴雄自身が東京に上京した際に学童時代のことを必死に思い出して受験に当たっていたことが挙げられます。ちなみに受けた軍の学校は「陸軍幼年学校」という場所です。
     時系列が飛び飛びになってしまう、というのは自分自身の表現不足だったかなと。もう少し読みやすさを意識すべきだったと反省するばかりです。
     以上が気になったところに関しての作者の解答というところになります。言われてみれば、というところもあり文章で書いておけば良かったこともあったような気がします。
     改めてまして、読んでいただきありがとうございます

  • はじめまして。
    今回私はこの企画に初参加したのですが、どなたの作品も読まずに書いたところ、まさかの時代設定被りでした。
    感想は「少し長く感じました」くらいしか言えないポンコツで申し訳ないです。
    設定の縛りが読む時も気になってしまって。いかんですね。

    作者からの返信

    読んでいただき、ありがとうございました。

  • 此度は企画へのご参加、誠にありがとうございました。

    戦時というノスタルジックな描写と、時代を反映したキャラクターのやり取りがとてもよかったです。
    序盤に飛行機に叫ばせる理由が後で回収されるのもよいと思いました。
    特に後半、「桜は散るのが早い……また次へと。」のくだりが、密度も高く鮮烈で印象的でした。


    筆致企画ということで文体について少々。

    文章を洗練させるにあたり、省略できる所(特に重複使用)が多く見受けられました。
    また句読点の位置も「最適なのか」と聞かれればまだ考慮の余地がある、そんな箇所が多かったように思います。

    例()内削除提案
    ―――
    丘の下では(、現在)結婚式が行われている真っ最中だった。そ(して、結婚式)の舞台(になっている場所)は、現在春雄が見下ろしている丘の下の(家)、まさに春雄の家(で結婚式が行われている最中)だった。
    ―――
    これだけ削除しても意味は通るかと思います。頭で「丘の下では」と言っているので見下ろしているのはわかっていますから、そこも削除できるかもしれません。
    (これが正解だと言っているわけではありませんよ!)

    このような提案をする理由ですが、
    本作はまずノスタルジックな雰囲気に読者が没頭するのが大切なのではと考えまして、その読み手の集中力を削ぐ要素として「重複」と「句読点」があげられると思ったからです。いずれの要素も、春雄の立場と職責を思うと、精彩を欠く要素だと感じられてしまい、「ああ、もったいない」と思ってしまいました。
    一方、冒頭でお伝えしたように、後半では目が覚めるかのように鮮烈なフレーズが続きます。この対比が美しいわけですが、その乖離が大きく、「まるで別人なのではないか」という印象を抱いてしまいました。これは大変もったいないことだと思います。
    ですので、こういった「文章を整える作業」「文章をダイエットする作業」をすることで、導入をスムーズにし、春雄の立ち居振る舞いに読者の関心を呼び、そして明かされる事実、鮮烈なフレーズで読者の心を鷲掴みにする―ー そんなことができたと思います。それだけの技量をお持ちだと思いました。


    個人的には下記のフレーズがとても好きでした。
    「このどうしようもない感情にケリとつけることができる。」
    ここだけで、春雄の覚悟が決まったのを感じ取ることができます。時代背景も踏まえて、素晴らしいワードチョイスだと思います。(それだけに誤字が惜しい)

    命や人生を考えさせられる一作だっと思います。
    改めまして、此度もご参加頂きましてありがとうございました。

    作者からの返信

    早速読んでいただきありがとうございます。
    やはり、自分の悪い癖が出てしまってるのだなぁとつくづく実感します。勢いで書いてしまってる部分がたびたびあるので、直していかなくてはなと思ってる次第です。
    今回もまた、多くの人が作品を持ち寄ってくださると思いますので、他の方の作品を読みながら勉強させていただきたいと思います。
    今回も書きごたえのあるテーマでした。
    寝る前に、少し校正をしてみたいと思います。
    では、また。