第8話 イギリス1(ロンドン)
待望のロンドン到着。
ドーバー海峡を渡りイギリス入り。ドーバーでの入国管理 は5分でスムーズに通過した。ロンドンまでの車窓からの眺めは長閑な田園風景である。
ロンドン・ヴィクトリア駅の両替所で一人旅の日本人の若者に出会った。彼は6か月ヨーロッパを周遊しており、3週間後に帰国するそうだ。少林寺拳法をやってるだけあって、身長こそ150cmそこそこと小柄だが上半身の筋肉は凄い。ロンドンではユースホステルに3日程滞在するそうだ。
できるならアパートを借りたいと思い観光案内所で紹介された宿泊代理店を訪ねてみたが1週間では駄目との事。それではとYMCAを訪ねてみたが既にシーズン・オフでクローズされていた。そこで紹介されたユースホームに取り敢えず1拍することにした。ユースホームとはユースホステルやYMCAのように若者向けの安価な宿泊所全般を指すのであろう。それにしては少々高いようだが。
翌朝、ソーホーまで行ってみた。日本でもあまり行き慣れない歓楽街ではあるが、日本人経営のアパート情報が得られないかなと期待しての事である。誰にも会わなかった。ここは朝から交通量はかなり多く、ロンドン名物の二階建てバスも随分走っている。
結局安いホテルに落ち着くことになった。部屋は4階にありエレベーターはない。あまりきれいではないが共同のバス付きがありがたい。
バッキンガム宮殿経由でトラファルガー広場まで行ってみた。国立美術館に入ってすぐに監視員のオッサンに声を掛けられた。ロンドンまで数駅の町でゲストハウスを経営してるので来ないかと誘われた。さて…⁉
少し中心から離れたゲストハウスは長期滞在には良いが1週間ぐらいなら街の中心に居た方が良いと判断して、翌日からも連泊する事にした。
翌朝、オデオンシアターのあるレスタースクェアーの場所確認の為、英国政府観光案内所に行ってみた。日本語が話せる外人さんがいて助かる。2年ほど東京で勉強したらしいが、何で外人さんはこう短期間で日本語が話せるようになるんだろう?対して自分は学生時代に10年、カナダ、アメリカで8か月半の実践経験あり。帰国後、NHK教育テレビで2年勉強しているが、サッパリだ。
昼食後、大英博物館を訪ねた。ニューヨーク・メトロポリタン、パリ・ルーブルと並ぶ言わずと知れた世界三大博物館の一つである。噂に違わず、でかい事でかい事。3時間程かけたが半分も観られなかった。古代エジプトの出土品などは同種の物が凄い数並んでいる。日本の絵画もあった。
16時前に切り上げて、レスタースクェアーに戻った。アメリカ映画 "BLUE LAGOON (日本語タイトル:青いサンゴ礁)" 観賞の為である。
ティケットは全て指定席になっている。おば様たちが席に案内してくれていた。席はガラガラなのに勿体ない。
15歳のブルック・シールズは実に初々しく、美しいと言うべきか、可愛いと言うべきか⁉
ブルック・シールズの初々しさもさる事ながら、南太平洋の孤島の自然の美しさ。海岸も海の水もサンゴ礁も美しく魅力的だった。撮映場所のフィジー(後年、ヤサワ諸島・タートルアイランドだと分かった)は一度は訪れたいものだ。
翌朝、テムズ川沿いを歩いてみた。川幅は150mぐらい、水は黄土色に濁っている。バッキンガム宮殿前で衛兵交替を見学したが、大勢の人でよく観えなかった。遠くからチラチラ見えただけである。
衛兵交替の終わった直後に外人さんに声を掛けられた。ロンドン在住のフィンランド人のクリスチャンでバイブルの紹介をしているようだ。
トラファルガー広場はハトの数が凄い。観光客の頭や肩に平気で止まっている。食べ物が貰えるのかな? 食べ物を与えている観光客は見当たらなかったが。
再度訪れた大英博物館では、エジプトのミイラが興味深かった。何と5000年以上も前のもの。
この日の最後にシェークスピア劇を観たが、知らない作品を英語で観劇するのは少々無駄な気もする。前半が終わった時点で終わったのかと思い、席を立とうとして一人苦笑い。英語劇は『赤毛のアン』のようにストーリーを知っている作品にした方が良いようだ。
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