海外一人旅2・万年青年どこへ行く ヨーロッパ冬編(門脇賴 31歳の時)
門脇 賴
第一章 北欧
第1話 いざ、出国 デンマーク
10年ほど年上の、友達のような社長に4か月半の長期休暇を頂いた。2度目の海外一人旅の為である。
出国便は成田発パキスタン・ラワルピンディ着、乗り換えてコペンハーゲン着、帰国便はローマ発パキスタン・カラチ着、乗り換えて成田着で、往復22万5千円なり。2度目なのでカナダのときと比べると心に少し余裕がある。
成田からは大勢の日本人団体客があり、日本人スッチーがいてくれたのでリラックスでき、思いはコペンハーゲンに。
それにしても、流石に機内31時間は長かった。
途中パキスタンのラワルピンディで乗り換えがあったが、その前に北京到着が1時間遅れ、出発も更に1時間遅れで心配したが待機していてくれて安堵した。
北京空港で西沢さんという男性と知り合ったが、彼は旅行代理店の社員で私の航空券も最終的には彼のところで手配したようだ。
場慣れの為の出張でラワルピンディ、カラチで各一拍して帰国するとのことだった。
ラワルピンディで乗り換えてからは、機内が暑くなったり涼しくなったりで参った。食欲はなくなり左眼の周囲が激しく痛んだがどうしたんだろう。気圧の影響なのか。
途中、ダマスカス、アテネ、ローマを経由したが、空港に降りると痛みは治まり機上に戻ると再発する。この繰り返しで参ったが、コペンハーゲンに到着したときは心底ほっとした。
それにしても、2度目の海外で少しは慣れてるはずなのに、機内ではスッチーの英語も機内アナウンスも聴き取れなくて困った。少しばかりパキスタン訛があるようだ。
パキスタン人は男女ともスリムで美男、美女が多い。
デンマークの入国管理は簡素だった。パスポートを提示しハンを押してもらうだけ、税関は無し。空港で取り敢えず100US$をデンマーク・クローネに換金した。1クローネは約38円だった。
中央駅で紹介してもらった庶民的なホテルに3泊することにした。1泊85クローネである。静かな場所で小鳥の声が聞こえる。
コペンハーゲンの街の第一印象は建物が古いこと。そしてあまり美しくは感じなかった。ハンバーガー店が多く、どこも満員だった。ホテルと同じビルにあるレストランで夕食時、日本の曲『花は遅かった』を聴いた。中国語だった。
翌日から2日間コペンハーゲンをのんびりと歩いてみた。1日目は有名なアンデルセンの『人魚の像』、美術館を訪ねてみたが、途中の公園やウィンドショッピングの方が楽しい。
駅周辺は賑やかだが少し外れると割と静かだ。近代的な建物は殆ど見当たらず、古い大きな建物がどこまでも続いている。
2日目はフレデリクス博物館を訪れてみたが、期待していたほど興味深いものではなかった。むしろ途中の車窓からの田園風景や紅葉の方が楽しめた。
夕食は日本料理、北京料理を食したが値段の割に味はイマイチか。
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