第2話 悪役と決闘(本人は気乗りしない模様)

 てなわけで決闘をしましょうか。わざわざ決闘場に移動した訳でもなく、異能の実技の授業はこの全校生徒入れると噂の決闘場で行われている。


「それでは、霧江橋雨【序列1位】とレイ−一条【序列53位】の決闘を始めます。それでは、始め!」


「霧江ッ覚悟!!」


 レイが突っ込んで来る恐らく彼は彼の異能で俺の異能を打ち消しに来ているのだろう。俺の異能力と彼の異能力は、ぶつけるとお互いに使用が出来なくなる、まぁ打ち消されるのだ。


 これは恐らく俺の攻略方法で最も勝率が高い。しかし、俺の異能力が


 レイと俺の異能がぶつかり、俺と彼の異能が打ち消される。そしてそこにレイがあのハーレム軍団の中の誰かから借りたのであろう火球を俺に向かって打ってくる。普通の人間ならこれで終わりだろう。


 しかし、俺には2つ目の能力がある。それは―。


「これで終わりだ!」


「残念」


 レイの放った火球が空中で止まり、その場で爆散する。俺がレイを手で掴むような動作をすると、レイは身動が取れなくなる。


「なんなんだこれは」


「これでおしまい。それじゃばいばい」


「なっ」


「うわぁあああああ。グハッ」


「レ、レイッ」


 俺が手を横に振るとレイは壁に打ち付けられる。そしてそのまま動かなくなる。決闘はフィールドから出て10秒経つと負けなので打ち付けたレイをそのまま固定しておく。これで俺の勝ちだ。


「10」


「9」


「8」


「7」


「6」


「5」


「4」


「3」


「2」


「1」


「勝者、霧江橋雨!」


「そ、そんな」


「レイッ大丈夫?」


 勝っても誰も声を掛けて来ない。悲しい。でもまたかって目で見られている。というかレイ君大丈夫かな?結構勢いよくぶつかってたし。よし、見に行ってあげよう。


「はいはーいちょっとどいてねー」


「霧江お前何をしに来た」


 ハーレム軍団の1人の、ポニテが立ち塞がる。


「結構勢いよく飛ばしちゃったから大丈夫かな〜って」


「お前一体なんの真似だ。レイに触れるな」


「まぁまぁそういわずに」


 ポニテちゃんに金縛りを俺の新能力念力でかける。これでレイの様子を見られる


「動けない。霧江貴様何をした!」


「まぁまぁ」


 レイ君の様子ははっきり言ってヤバかった。血まみれでボロボロ。骨も何本か逝ってそう。意識もはっきりとしていないようだ。


「こんなときは〜えいっ回復〜」


 コピーした異能の中に回復系のものがあったのでそれで回復させておく。これでなんとかなるだろう。


「うっ。こ、ここは」


「ようレイ。ここはリングの外の壁さ。お前は俺に吹っ飛ばされて負けたんだよ」


「そ、そうなのか。って霧江お前何のつもりだ!お前が回復させたのか!一体何のつもりだ」


「え?痛いのって嫌じゃないの?」


「「「「「「「「「「――――――――――は?」」」」」」」」」」


「え?もしかしてMのかたですか?そういうのはちょっと――」


「違う。僕が言いたいのはそういう事じゃないんだ

。お前がなんで僕をそのままにせず回復させたのか。ということなんだ」


「痛いのって嫌かなって思って」


「はぁ!?レイ、こいつ嘘言ってるぞ。きっとあとで高額請求してくるに違いない」


 どこの薮医者だよ。今なら無料じゃコンチクショウ。


「みょーちゃん。ちょっと黙っててね」


「で、でもっ」


「僕の事を心配してくれるのは嬉しいけど今お話してるからちょっと待ってくれるかな」


「はーい\(^o^)/」


 『目゛の゛ま゛え゛え゛い゛ちゃ゛つ゛く゛な゛』と、声を大にして言いたい。


「いちゃつくならもう帰っていいっすか」


「授業まだありますけど」


 フ○ック。



 次の授業は大決闘祭前の練習試合だった。戦闘のあとに戦闘とかバトル狂しかいないんかこの学校。あ、俺も今まではそうだったわ。


 てか次の授業ペア組んで練習試合なのに誰もペア組んでくれそうにないんだけど。どーしよ。


「ふっふっふ。お困りかね、霧江橋雨君?」


「え?どちら様でしょ――――厨二病?」


「厨二病とは失礼な。この衣装は我が一族に伝わりし闇のマントとetcですよ」


「いやだせぇ」


 てかこいつ誰だっけ?【厨二病】【見た目中学生】【闇の一族?】【強そう】さて、これらから考えられるこいつの正体は――――。


「ごめん誰?」


「な、なんと。私が認知されていなかったなんて!?」


「自己紹介よろしく」


「いいでしょう!!我が名は「普通によろしく」――――はい」


「私は六角アオイです。序列は2位。つまりあなたの1個下です学年は同じなので名前ぐらいは知っといてほしかったですね」


「ほうほう。それでどのようなご要件で?」


「あなたは今、バディを探していますね?私はあなたを観察していたんですよ」


「ストーカーかよ」


「さぁ、要件はもうわかったでしょう。私があなたとペアを組んであげましょう」


 お、助かる〜と言いたいがこいつ一応序列2位らしいけど協調性とかあるのかな。でもペア組まないと成績下がるし、しょうがないか。


――――――――――――――――――――――――

☆☆☆、♡、コメント、お気に入り登録やフォローの程よろしくお願いいたします。

 





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る